台湾で「4G(第4世代移動通信システム)ブロードバンド応用スマートシティー計画」が2015年、始動した。2015~2017年に58億台湾ドル(約200億円)を投入する計画である。4Gのブロードバンド通信を応用したデバイスが台湾のスマートシティーに永続的な発展をもたらすとして期待されている。4Gなどのハイテクをスマートシティーに応用し、地域の需要喚起につなげることで、技術の発展、地域の産業の発展に結びつける。

 スマートシティーは、内需と輸出の両方を成長させるダブルエンジンとして機能し、貿易にとってもプラスになるだろう。海外からの投資も今以上に呼び込めるようになると考えられる。実際の都市経営にはさまざまな課題があるが、これらをスマートシティーで確立された解決策によって、より良いものにしていく。こうした取り組みから、新しいビジネスチャンスが生まれる。われわれIEKは、「スマートシティーの産業化をいかにして推進するか」という観点から、4つの戦略を提案する。

台湾の生活課題をスマートシティーで解決

 世界のスマートシティーを舞台に、新たなビジネスチャンスをつかむためには何が重要か。そのためには、スマートシティーを台湾でしっかりと運営し、台湾が抱えている問題の解決を図ることが、有効な実績となる。地域住民の利便性を考えてサービスを設計したり、運用されたサービスを検証したり、スマートシティー構築のために国際協力を取り付けたりすることで、世界進出に必要な能力が蓄積されていく。

 台湾の人々の生活課題は、地域によって異なる。例えば、高齢者ケア、環境維持、食品安全、犯罪予防、行動の利便化など、さまざまなニーズがあるが、地域によって優先順位は変わってくる。各地域の住民のライフスタイルや事情を考慮して、その地域に適したスマートシティーを構築することが重要である。

図1 台湾の生活課題と、4つの提言
出典:工業技術研究院IEK(2016年11月)
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