市場では株高、円安ドル高の「トランプ相場」が続いている。米大統領選開票当日の時点では、共和党のドナルド・トランプ氏優勢が伝えられるとまず円高が進んだ。これを受け中国でもネット民が、「トランプ当選だと円高が進むのか――」「円高がこれ以上進むとますます日本へ買い物に行けなくなる」「娘が日本に留学しているっていうのに、仕送りが一層大変になるな」という声が溢れた。ところがトランプ氏の当選が決まると今度は一気に円安ドル高に振れ、米大統領選前にはいつ100円を突破するかが話題になっていた円ドル相場は、2016年11月24日時点で113円台にまで円安が進んだ。

 このところ日本では中国人客の爆買いバブル終了が言われ、百貨店やドラッグストアも閑古鳥が鳴いているとの報道が目につく。トランプ相場で円安ドル高がこのまま進めば幾分は爆買い客が戻ることも期待できるかもしれない。ただ、日本をはじめとする海外での爆買いで中国国内での消費落ち込みに頭を抱えていた中国政府は、入国時の手荷物検査を厳しくすることで海外で買った品物の免税での持ち込みを制限したり、国内に免税品店を設け、中国人が国内にいながら免税で買い物ができるようにしたりと、あの手この手で国内の消費を伸ばそうとしている。

海南島での免税での買い物を奨励する看板
海南島での免税での買い物を奨励する看板
海南島では年間の金額の上限と買い物の回数を設けることで、中国人の免税での買い物を認めている。2016年6月、海南島海口の美蘭国際空港で撮影。
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 これが奏功してか、中国で年最大のネット通販セールの日として、近年日本でも認知が進んでいる11月11日の「独身者の日」(中国語で「双十一」「光棍節」)では2016年、主要なネット通販サイトがいずれも売上高の記録を更新。中国政府は同年11月17日、同年の独身者の日の売上高が全体で1800億元(1元=約16.3円)を突破し記録を塗り替えたと表明。これを日本のメディアが「中国国内では爆買い継続」と羨望の混じった論調で伝えていたのは記憶に新しい。

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