このコラムの連載タイトルでもあり私が拠点にしている上海は、揚子江の名でも知られる長江の河口に位置している。中国最長、世界でも3番目に長いこの大河の流域が2016年は6月30日以降、広い範囲で豪雨に見舞われ被害が拡大している。この原稿を書いている同年7月7日の当局発表によると、この日朝9時までに江蘇、安徽、江西、河南、湖北、湖南、広西チワン族、重慶、四川、貴州、雲南の11省(直轄市・自治区含む)で豪雨の洪水などにより160人が死亡、28人が行方不明になっている他、184万人が避難した。被災者は上海も含め2902万人に上っている。フィリピン沖で発生した台風1号が同月9日から週明けにかけて上海や被災地を直撃するとの予報もあり、さらなる被害の拡大が懸念されている。

 中でもとりわけ大きな被害が出ているのは湖北省の省都(県庁所在地に相当)武漢市だ。同年6月30日から翌7月6日の雨量は560.5mmと降り始めから1週間の雨量で過去最高を記録。この豪雨により市内の至る所が冠水した。中国メディア『捜狐』(同年7月7日付)によると、同6日時点で140人が死亡、行方不明41人、被災者2677万人、162万人が避難と、今回の雨による犠牲者や被害者の大半が武漢で出ている。

 この武漢の支援にいち早く動いた企業がある。スマートフォン(スマホ)の中国大手Xiaomi社(小米科技)だ。同社の創業者で最高経営責任者(CEO)の雷軍氏は同年7月6日、中国のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「Weibo」(微信)の個人アカウントで、「私は湖北人です。大学4年間を過ごした武漢に対する感情には深いものがあります」とした上で、Xaomi社が武漢の被災地に総額55万元(1元=約15円)相当の同社製品を救援物資として贈ったことを明らかにした。

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