1990年代の8年間、私は香港に住んでいたので、日本で携帯電話を初めて持ったのは確か2000年のことだったと思う。香港ではフィンランドNokia社の携帯電話を使っていた。当時、香港で携帯電話と言えばNokia社、米Motorola社、スウェーデンEricsson社の3社が圧倒的なシェアを誇っていた。だから日本でも当然、この3社のうちから選ぶことになるのだろうなと思って家電量販点に向かうと、店頭に並んでいるのは日本のメーカーのものばかり。先の3社の中では唯一、Nokia社のものが1台だけ置いてあったが、他の2社は影も形もなかった。日本の携帯電話市場がその閉鎖性からガラパゴスと呼ばれるようになるのはこの出来事の後のことだが、この当時既に私は日本市場の特異性を体感したことになる。

 その後スマートフォン(スマホ)の時代になっても、外国ブランドは「iPhone」の米Apple社と、「Galaxy」の韓国Samsung Electronics社程度で、残りの大半は、「Xperia」のソニーを除けば海外市場ではほとんど見かけない日本メーカーのものが占めるという状況が続いた。それが、SIMフリースマホ解禁を機に、台湾ASUSTeK社(華碩)の「ZenFone」をはじめとする海外勢が徐々に台頭し、状況が変わりつつあるのは周知の通りだ。

 これら格安SIM人気に牽引される形で日本で伸びている海外メーカーに中国Huawei社(華為)がある。同社が2017年1月12日、BCNランキングの統計として公表したところによると、SIMフリースマホのモデル別年間販売数で、同社の「Huawei P9 Lite」が2016年1~12月期に年間1位、またSIMフリースマホのメーカー別販売額でもHuawei社が年間1位だったというから、読者の中にもHuawei社のスマホを使っているという人がいることだろう。「ファーウェイ」の文字が日本のメディアの見出しに躍っているのを見かける機会も増えてきている。

上海市内にあるHuawei社の体験センター
上海市内にあるHuawei社の体験センター
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