2016年4月から、日本でも電力小売りの全面自由化が施行された。初日には日本卸電力取引所(JPEX)での取引や電力広域的運営推進機関(広域機関/OCCTO)の通信システムでトラブルが発生するなど、一部に混乱も見られたが、ほぼ1カ月が過ぎて電力業界全体としては落ち着きを取り戻したようだ。

 電力小売りに新規参入した企業では、東京ガスが24万件以上の申し込みを獲得するなど、これまで地域独占が普通だった電力業界で熾烈な競争が始まった感がある。

 とはいえ、地域新電力や太陽光発電関連事業から電力小売りに参入した企業の存在感は、いまひとつだ。託送料金や賦課金の制度改定などもあり、各社ともまだ本領発揮とはいかないように見える。

表1 再生可能エネルギー100%の電力を供給する主な事業者

 一方、電力自由化が進んでいる欧米では「再生可能エネルギー(再エネ)100%」の電力を差異化の武器に、既存の大手電力事業者との競争にも負けず、存在感を見せている企業もある(表1)。日経BPクリーンテック研究所が発行した「世界電力小売りビジネス総覧」による類型では、「再生可能エネルギー供給」のビジネスモデルに該当する。