3月決算の企業は、既に来期の計画策定に着手しているはずだ。仕事柄いろいろな企業の経営計画を見る機会があるが、総花的にあれもこれも盛り込んだ計画をときどき見かける。いろいろと指摘された内容を全て盛り込んだ結果、そうなっているのだ。そのような計画は、ある意味、抜けの無い計画とも言えるが、実はほとんど実行できない計画であることが大半だ。

 本当に実行しようとすれば、莫大な経営資源(人やお金)が必要だが、その経営資源の確保はどうするのかまでは考慮されていないことが多い。経営資源の裏付けのない計画では、中途半端な取り組みしかできないことになってしまう。

 経営資源は無尽蔵ではない。限られた経営資源をどこに使うかを適切に判断するのが経営だ。言い換えると、どこに重点投資・重点配置するかを考えるのが経営者の役割ということ。そのためには、やるべきことを常に順位付けしなくてはならない。

優先順位を誤ると

 もし、順位付けが適切でなかったら、どうなるだろうか。

 例えば、多大な不良を出して顧客に納品できないという事態に陥っているとしよう。そんな時に、来年の商品をどうするかという検討を優先したらどうなるだろうか。いくら良い商品を発売できるとしても、その前に顧客からの信用を失って取引そのものが無くなれば、せっかく開発した新商品も売れなくなってしまう。事業、ひいては企業そのものの存続も危うくなる。

 さすがに、そんな馬鹿げた判断をする経営者はいないだろうが、取り組むべき事項の優先順位を適切につけられないと、大変な事態を招くことになる。

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