2018年度同時改定、「介護ロボット」はどう評価されたのか

2018/04/16 09:00
山本 拓真=カナミックネットワーク 代表取締役社長

 2018年4月、いよいよ診療報酬と介護報酬の同時改定が実施された。今回は、この同時改定における介護ロボットの活用シーンについて掘り下げていきたい。

 政府の未来投資会議の資料では、「ロボット介護機器の開発重点分野」が開示されている。

ロボット介護機器の開発重点分野(図:「未来投資会議」の資料から)
クリックすると拡大した画像が開きます

 その範囲は、移乗支援や移動支援、排泄支援、見守り、コミュニケーション、入浴支援、生活支援、動作支援、介護業務支援など多岐に渡る。さまざまなシーンの支援に向けた技術が、重点分野とされているのである。

 今回の同時改正においては、この中の「見守り」に特化した「見守り機器」だけが評価された形となった。具体的には、見守り機器を導入した場合には、特別養護老人ホーム等の夜勤について、夜間職員配置加算の要件が「最低基準+1名」から「最低基準+0.9名」に緩和される形となった。

今回の同時改定における介護ロボットの評価(図:厚生労働省の資料から)
クリックすると拡大した画像が開きます

 見守り機器の導入費用を鑑みると、コストが見合うかどうかは難しい部分があるかもしれない。しかし、夜勤職員のストレス緩和の側面については効果が大きいと思う。やはり、夜勤中に全て人手で見守りを行っている現状より、見守り機器によって人が動かなくとも状況が見える化される事は、大きな負担軽減につながるはずだ。

「ロボット介護」の世界発信を

 今回の同時改定では見守り機器だけが評価された状況の介護ロボットの活用だが、前述した未来投資会議の資料にあるように、実際には多様な場面での介護ロボットの活用が想定されている。今後の技術開発や現場での実証により、介護の現場で介護ロボットが活用されるシーンはより増えていくはずだ。

 ITベンダーやロボットベンダーは、これからの日本の少子高齢化に向けて、ぜひ大いに投資を行っていただきたい。日本における「ロボット介護」という姿を成功させて、超高齢社会世界一の日本が率先して世界に情報発信していくべきであると思う。