イラスト:ニシハラダイタロウ
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 コラム「リアル言えない大事」は、お陰さまで100話までつづることができた。そのコンセプトは、開発マン(開発ウーマン)における日常の出来事や悲喜こもごも満載のドラマであり、そこで出会った、額に汗する開発者へのエールでもあった。

 100話を通じて、書きたいことを自由につづることができ、掲載面を頂いた日経BP社と拙文にお付き合いいただいた読者の皆さんに、あらためて、お礼を申し上げる次第である。

 さて、100話の「言えない大事」は、ほぼ毎週寄稿した2年と2カ月という時間の証でもある。長いと言えば長いし、アッと言う間でもあった。ありがたいことに、内容は別にして、それだけの時間に対しての労い(ねぎらい)のお言葉もいただいたが、しかし、それでおしまいにしようという気になれないのはなぜだろう。

 それは、より実践的なビジネスに資する原理・原則を書きたいという想いがわき起こってきたからだ。

 ただ歳を重ねればいいとは言わないが、46年間も開発に身を投じてきたこの身である。これまでの開発体験の背景には、数え切れないほどの教訓や教示もある訳で、それらを振り返って整理すると、そこに明快な原理・原則が見えてきたのである。

 時にそれは、守るべき掟(おきて)のようでもあり、場合によっては、それを知らないばかりに失敗したり、まったく違う方向に行くことがあったりしたら大変だ。だから、それを多くの開発者に知ってほしいと思うようになったのである。

 新シリーズのタイトルは「開発原理」である。コラムという形式ではあるが、できるだけ具体的な事例を意識して書くことにする。

 しかし、あらかじめお断りしておくが、あまり詳細に描くと現在進行形の話や当事者の裏話も出てくるわけで、そのあたりはご承知おき願いたい。

 そして、私の本分は超前向きなので、悪い話は控えめに、楽しい話は大げさにするのは止むを得ない(笑)が、そこをお楽しみいただければ幸いだ。

 ということで「開発原理」。次回は、開発に臨む心構えを書くことにしたい。