日本の製造業がグローバルに攻めるためには何をすべきか――。そこで、改めて米国の姿を参考にし、日本の良い部分は残しつつ米国の良さを生かすことを薦めるのが、リンカーズ専務執行役およびLinkers International Corporation 取締役社長を務める桑島浩彰氏です。第2回は、桑島氏の感じる日米の構造の違いについて紹介します。

リンカーズ 専務執行役員の桑島 浩彰氏(写真:加藤 康)。
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 日本人がグローバルにどう出て行くのか。私は、2人の生き様を参考にしています。1人はソニーの盛田昭夫氏。著書の『MADE IN JAPAN』では、日本人が海外に出て行く際に必要なエッセンスが凝縮されているもので、私にとっての座右の書です。これまでにも本当に何回も読み返しています。

 もう1人は渋沢栄一氏。もともと家業で藍玉を作っていたのが、時代の動きに感化され倒幕運動にも参加します。ところが、ちょうど幕末の混乱時には運よくフランスに出ており、フランスで金融システムや資本主義について学び、帰国したら政府の高官として重用されるものの、藩閥政治がいやになって外に飛び出し、銀行の設立など民間の活動に尽力していく。よく渋沢は日本資本主義の父と言われますが、まさに日本をビジネスの観点から、そしてその知見を持ちつつも内からグローバル化させようとした、本当に稀有な事例だと思います。

 こうした本を読んだりしていて思うのは、「日本よ、50年代、60年代に米国にキャッチアップしたときの精神を思い出そう」ということ。そういった意味では、同時期にMBAに留学していた同世代やそれよりも若い世代が、大企業やコンサルティング会社などを飛び出し、ベンチャー企業を興したり、そうした企業を手伝ったりしている点に救いを感じます。

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