新規事業創出を狙う大手企業に、スタートアップの技術を組み合わせることで事業開発を加速し、巣立たせる――そんな取り組みを設立4年で約70回も行ってきたのがCrewwです。同社では、大手企業の持つ経営資源を示すことで、協力するスタートアップ企業を募り、協業によって新規事業を生み出してきました。まったく異なる文化を持つ大手企業とスタートアップをオープンイノベーションの手法で結びつけることに、どんな意義があるのか。同社の創立者で代表取締役の伊地知 天氏に、リンカーズ 執行役員で大阪支店長を務める北中萌恵氏がお話を伺いました。

Creww 代表取締役の伊地知 天氏(右)とリンカーズ 執行役員 大阪支店長の北中萌恵氏(左)。(写真:加藤 康)
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北中氏:まずは、御社のオープンイノベーションプラットフォーム「creww」では、どういったコラボレーションを手掛けていらっしゃるのか、ご紹介ください。

伊地知氏:大手企業さんとのコラボレーションの対象は、スタートアップ企業です。どちらかというと、インターネット関連の技術を持つ企業、いわゆるネットベンチャーが多いですね。技術を持つ新興企業(スタートアップ)と大手企業の経営資源を掛け合わせて、要は、新しい世界を作って、新しい市場を作って、新しいレベニューストリーム(収益源)を作っていこうという話です。

 もし、大手企業さんがやりたいことがピンポイントで分かっていて、そこに対してこういう技術が必要だと分かっている状態だったら、間違いなく、リンカーズさんを推してますね(笑)。ただし、「やりたいことがなんとなくある」というケースも多いんです。例えば、今後インバウンドマーケットを狙っていきたいとか、ヘルスケア分野に興味があるとか。新規事業を創出するためには、そこに自社の持つ経営資源をどれだけ活用できるかが、重要になってきます。

 こうした中で、自社の持っている経営資源について、まったく別のアプローチからすると、全く別の活用方法があったりする。気づけるか気づけないか、は視点の違いです。そこで、持っている経営資源を棚卸しして、2400社のスタートアップ、とんがった人たちに呼びかけると、想定もされていなかったような活用方法が提案されてくるんです。「短期的にはお客様にこういうメリットがあって、中長期的にはこういう市場を一緒に狙っていきましょう」というような戦略として提案されるんです。

 我々のプログラムに参加しているスタートアップは、アイデアベースではなく、既に走っているサービスを持つ企業が主です。ですから、大企業とスタートアップで、お互い持っているものをテーブルに持ち寄って、新しく即座にマーケットに投入しながら検証していきましょう、という形ですね。

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