日経コミュニケーション2015年12月号pp.52-58の5Gのすべて「ドコモの取り組み、2020年開始のシナリオを描く」を分割転載した前編です

日本の5G(第5世代移動通信システム)を推進する5GMF(第5世代モバイル推進フォーラム)のキーパーソンが、日本を含めた世界の動向を、研究開発や標準化、ユースケース、アプリケーションといった様々な観点から解説する「5Gのすべて」。今回は、5Gに向けたNTTドコモの考えを紹介する。

 2015年9月、移動通信システムの標準化団体である3GPPにおいて、「3GPP RAN Workshop on 5G」会合が開催され、本格的な5Gの標準化が今始まろうとしている。今後標準化活動が本格化していく5Gについて、2020年の実現を目指すNTTドコモの考えや取り組みの概要を述べる。

2010年頃から検討開始

 ドコモが5Gの検討を開始したのは2010年頃のことだった。当時はLTEの商用サービスを始めた時期であり、FRA(Future Radio Access)という名称で次世代移動通信システムの要求条件や技術コンセプトを検討していた[1、2]([ ]内の数字は記事末の引用・参考文献を参照)。

 当社が「5G」という名称を最初に用いたのは2013年10月の「CEATEC JAPAN 2013」(千葉市・幕張メッセ)だった。同イベントに出展した「次世代移動通信(5G)」が総務大臣賞を受賞した[3]。その頃から5Gに関する検討の機運が世界的にも盛り上がりを見せ、2013年末から2014年にかけては様々な5G関連プロジェクトが国内外で立ち上がった [4]。当社は2014年5月に世界主要ベンダーとの5G伝送実験に関する協力を開始[5]。幅広い周波数帯を用いる様々な5Gの無線技術について実証実験を進めてきた。その成果は2015年7月にNTT DOCOMO R&Dセンタで開催した「5G Tokyo Bay Summit 2015」などの様々な活動を通じて発表している[6]。

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