経営者は増益テーマに集中する

 自らが何を行っているのかという認識がないまま顧客の要望に対応していると、必ずと言ってよいほど減益になります。増益テーマに集中するには、端的に言えば、「顧客要望対応の業務はやめる」という強い決意が必要なのです。

 そんなことを言っても、「顧客要望対応をやめたら目先の売上を失うのではないか」と思う人もいるでしょう。確かにいきなり全部をやめるというのが難しいことも分かります。しかし、社員の限られた時間をどこに振り向けるのかという観点で、ぜひ、見直しを行ってください。

 「顧客要望対応をやめると開発のネタがなくなってしまう」という声もあるでしょう。それは、そもそも新しい商品を企画する際に、顧客要望を反映することになっているからです。しかし、顧客要望に対応するだけでは中・長期的に減益になるのは当たり前。別の開発のネタ探しを行わなければなりません。

 自らの認識がないまま顧客要望に対応して減益になっている場合、本人はそれなりにやるべきことをやっているという認識でしょう。しかし、社員に必死になって顧客要望対応をやらせておきながら、増益につながるような開発を行うのは土台無理な話であることを、経営者は理解してください。

 経営者は社員である技術者に何をしてもらうかを必死に考えなければなりません。最も安直なのは、何の考えもなく顧客要望に対応させ続けることです。これでは中・長期的に必ず減益につながってしまいます。

 4月決算の会社では、そろそろ来年度の計画を立てる時期だと思います。好況の今こそ増益テーマに着手する絶好のタイミングです。来年度の計画を、増収増益が狙えるものにするために、あなたは何をしますか。