人工知能(AI)やビッグデータ解析、センシングといったIT、電子技術の進化はとどまるところを知らず、様々な分野において、従来は“無理”と考えられてきたことが実現可能になってきた。この変革の波は人間の命を預かる医療/ヘルスケアの分野に及び、変革を推し進めようとする企業や研究機関の動きが活発化している。日本を代表する研究機関である産業技術総合研究所(産総研)も例外ではない。産総研は、健康で安心・安全な生活を実現する「ライフ・テクノロジー」を研究の1つの柱に据え、中長期視野で研究してきた技術を積極的に社会実装させようとしている。

 本コラムでは産総研が研究開発し、これまで不可能と考えられてきたことを実現可能にする取り組みのうち、医療/ヘルスケア関連の3例を紹介する。いずれも実現に向けて、企業との連携を強化したい考えだ。

【事例1】機械学習を使った医薬候補化合物の自動探索装置
簡便かつ高い精度で生体分子や生体から分泌される物質を計測できるようにする。
創薬研究をRPA(Robotic Process Automation)化し、医薬候補化合物を自動的に設計・合成する自動探索装置。開発した装置は医薬品にとどまらず、電池材料や農薬などの開発研究への活用も期待。

【事例2】生体で測定された各種ビッグデータの解析
簡便かつ高い精度で生体分子や生体から分泌される物質を計測できるようにする。
疾病メカニズムの解明や、疾病にピンポイントで効く医薬品の開発に生かす。生体データの情報解析に精通するバイオインフォマティクス研究者が、各種ビッグデータを解析して顕在化していなかった原因を見出す。

【事例3】生体分子を生かしたまま計測するバイオセンシング技術
簡便かつ高い精度で生体分子や生体から分泌される物質を計測できるようにする。創薬や診断の効率化や、専門病院並みの検査を家庭で実現して遠隔医療の普及を加速、ウエアラブルセンサーで日常生活の体調変化をモニタリング、といったことを狙う。

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