NECがLPGAの公式技術パートナーに

 一方、自社が持つ顔認識技術を米国で盛んに売り込んでいるのが日本のNECだ。同社は8月、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会において大会関係者(アスリート、運営スタッフ、ボランティアなど)の会場入場時のセキュリティーチェックに、顔認証システムが導入されることが決まったと発表した。

 米国では7月、米女子プロゴルフツアーのLPGAがNECとのそれまでの提携を拡大し、公式技術パートナーにしたと発表した。NECの顔認識技術「NeoFace」によってスムーズな入場とセキュリティーの向上が図られる。

米女子プロゴルフツアーLPGAの公式技術パートナーになったNEC。自社が得意とする顔認識技術を活用したシステムをLPGA主催のゴルフ大会に導入する
(図:NEC)
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 両者は2017年、カリフォルニア州パームスプリングスで開催されたANAインスピレーショントーナメントでパイロットプログラムを実施した。この大会では報道陣やVIPがコースの周囲に設けられたセキュリティーエリアに、顔認証で入場できるサービスが提供された。

 NeoFaceはビデオフィードから群衆の顔を抽出することができ、さらに顔とデータベースを照合して、毎秒最大302万件の検索要求を処理できる。既存の監視システムと統合することで、既知のセキュリティー上の脅威を正確に特定。会場でセキュリティー担当者に警告することで、数万人のスポーツファンの安全を確保できる、としている。

 NECのカスタマーエクスペリエンス担当ディレクター、アレン・ガンツ氏は「現在の利便性への期待を現実にしています。顧客は電話しているようにスタジアムのドアを通り抜けられるようなレベルを期待しているのです」と胸を張る。

 さらにNECは顔認識技術だけでなく、画像認識技術により、選手が打ったボールの打ち上げ角度、回転速度、その他有用な情報をLPGAに提供するサービスも行っている。これによって選手は自分たちの正確な情報を手にし、プレーの改善に役立てることができる。NECも、こうした情報をメディアなどに販売することもできるという。