1. はじめに

 「第47回 インターネプコンジャパン」が、2018年1月17~19日に東京ビッグサイトで開催された。本稿では車載ディスプレー関連に的を絞って、併設展示会「第10回国際カーエレクトロニクス技術展」も含めて、筆者が興味を持った展示について取り上げる。日本精機、中国Tianma Micro-electronics社、旭硝子の展示内容を順に紹介する。

2. HUD最大手、日本精機の展示

 日本精機は自動車用計器の大手メーカーであり、ヘッドアップディスプレー(HUD:Head Up Display)の世界シェアでトップに立っている。同社の2017年3月期の売上高は2405億円であり、2018年3月期には売上高2420億円、将来的には3000億円を目指している。HUDの累計販売台数は2015年7月に250万台を突破。累計生産台数は270万台を超えたという。

2.1 4輪車用計器

 日本精機の主力製品である4輪車用計器(メーター)。速度やエンジン回転数、燃料の残量を示すという基本機能は以前から変わらないが、その実現手段は様変わりした。かつては機械部品の塊だったが、現在では電子基板が中核になっている。この電子基板が速度計などの指針の動きや照明機能、ディスプレーへの各種表示機能を制御している。図1に基本構造を示す。

図1 4輪車用計器の基本構成
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2.2 HUDの基本技術

 最近、4輪車用計器として、HUDを搭載するクルマが増えている。運転者が視線を動かすことなく、速度などの情報を確認できるのが、HUDの利点である。HUDの原理は、情報を液晶パネルなどに表示し、それをミラーに反射させて、虚像としてフロントウインドーに映し出すというもの。これを実現するために、下記に示すさまざまな技術を応用している。また、HUDの基本構造を図2に示す。

  • (1)ディスプレー技術
    表示には、昼間の明るい太陽の光に負けないだけの輝度が必要である。一方、夜間にまぶし過ぎると、運転の妨げになってしまう。この相反する条件の両方に応えるためには、高度なディスプレー技術が必要になる。
  • (2)表示デザイン技術
    運転者に、一瞬のうちに表示内容を理解してもらうためには、個々の表示を分かりやすい形や大きさにするなど、人間工学に基づいたデザイン技術が必要である。
  • (3)超精密加工技術
    日本精機では、HUDのキーパーツである凹面鏡を内製している。凹面鏡は精密さが求められるが、同社は製品設計から金型設計・加工、成型、蒸着までを一貫して行うことで、高精度・高品質の表示画像を実現している。
図2 HUDの基本原理

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