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鮫島正洋=内田・鮫島法律事務所 代表パートナー 弁護士・弁理士
 今回は、「オープン&クローズ戦略」の3つのパターンを挙げます。

 1つめは、同一技術において「オープン」領域と「クローズ」領域を設けるやり方です。例えば、携帯電話の通信方式(プロトコル)は「オープン」にします。そうしないと、例えば「docomo(登録商標)」と「au(登録商標)」がつながらないなどといったことが生じてしまうからです。

 「オープン」にすると、多くのユーザーがキャリア(通信事業者)をまたがって通信できる通信方式を受け入れるため、市場が広がります。しかし、そのままでは各キャリアのシェアが落ちてしまう。そこで、通信品質に影響する通信エラーの訂正アルゴリズムについては、誰にもライセンスせずに「クローズ」にする。これにより、広がった市場に集まるユーザーのシェアを獲得するという方法です。

 実際、現在の無線通信の標準規格では携帯端末の仕様については公開されており、これによって多くの端末事業者が当分野に参入しています。ところが、基地局の技術仕様については公開されておらず、その技術のオーナーである欧州勢が収益を得ていることは、知る人ぞ知る事実となっています。

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