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野口 宏太=経営共創基盤(IGPI)マネジャー
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三井 喬士=経営共創基盤(IGPI)マネジャー
 「内外製方針の策定が悩ましい」という相談が多い。力の入れどころを見極めることが難しいというのだ。皆さんの周りでこんなことは起きていないだろうか?

・それなりの投資を掛けて高効率な生産工程を追求していたが、いつの間にか専業外注の方が高効率になっていた
・低コストを追求して外製へシフトしていたら、いつの間にか開発部門から求められる生産技術のレベルが失われていた

 この「いつの間にか」という点が恐ろしい。惰性で生産現場を回している組織にありがちなので、注意する必要がある。生産側から打って出てフロントローディングを実行するためには、常に「内」と「外」に目を光らせ、内外製方針をブラッシュアップし続けなければならない。

 「内」とは、自社製品に関して顧客要求の実現に欠かせない生産工程、つまり「コア工程」のことである。「外」とは、もちろん生産工程に関する他社に対するコスト競争力だ。この「内」と「外」の見極めこそが内外製方針のポイントである。だが、他社に対するコスト競争力に注意を払っていても、「コア工程」についての見極めを疎かにし、冒頭のように力の入れどころを見失っている事例が非常に多いように感じる。どうすればよいだろうか。

QFDでポイントとなる工程を見極める

 「コア工程」を見極めるためには、製品の成り立ちについて理解を深める必要がある。そのためには本コラム第11回で解説した品質機能展開(QFD)が役に立つ。顧客要求を満足させるための製品化要件を設定し、製品機能や構成部品といった、製品化に必要な情報や関係性を二元表(マトリクス)によって可視化していく手法だ。

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図1●コア工程の見極め方(QFD活用)

 このようにして見極めた「コア工程」と「非コア工程」を、工程の実力、つまり他社に対するコスト競争力で整理して4象限に分類すれば、内外製方針を議論する土台が整う。

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図2●内外製基本方針の考え方