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新エンジンでは6回連続噴射で一つの“山”に
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従来エンジンの熱発生率は三つの“山”
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2段ターボで大ターボは可変式
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 マツダが2017年12月14日に日本で発売する7人乗りのSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)「CX-8」(関連記事)。排気量2.2Lのディーゼルエンジンを改良し、熱効率を高めながら騒音(ノック音)を抑えた。大きく貢献したのがデンソーの最新インジェクターで、短時間に6回連続で噴ける特徴がある。採用したのはマツダが初めてだ。

 ピストンが上死点付近にあるときに速く燃やすと、熱効率を高められる。一方で、ゆっくり燃える方がディーゼル特有の大きなノック音を抑えられる。矛盾の解消を狙ってマツダが考えたのが、最大で6回に細かく分けて連続して速く噴くことだ。一つの燃焼を終える前に次の燃焼が始まるようにして、燃焼を連続させる。熱発生率(熱発生速度)で見ると緩やかに立ち上がる大きな1回の燃焼になり、ノック音を抑えられるという。一方で実際の噴射間隔は短いために燃焼期間は短縮できており、熱効率も高められる。

 あるエンジン負荷における熱発生率についてピストンの上死点を0度としたクランク角の位置で見ていくと、約-10度のときに熱発生率が増え始めて、1~2度で最高値に達する。その後は約30度までかけて緩やかに熱発生率は小さくなっていく。熱発生率変化の“山”を従来の三つから一つに減らし、その上昇と下降を緩やかにしたことでノック音を減らせる。

 「CX-5」などに搭載する従来エンジンは、4回の連続噴射にとどまる。クランク角で約-5度(1回目の噴射)、約10度(2回目と3回目の噴射)、約25度(4回目の噴射)の時期に熱発生率が高くなる三つの“山”があった。“山”の勾配は大きくなり、ノック音も大きくなりがちだ。CX-8ではCX-5に比べて、前席の中央における音圧の変動水準は従来の約4dBから約2dBに、音圧の大きさを約2dBから約1dBに下げられた。

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