イオンスラスターの作動試験中の超小型深宇宙探査機「PROCYON」
イオンスラスターの作動試験中の超小型深宇宙探査機「PROCYON」
[画像のクリックで拡大表示]

 東京大学と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2014年12月3日に小惑星探査機「はやぶさ2」と相乗りで打ち上げた超小型深宇宙探査機「PROCYON」に関し、ミッションの達成状況と運用状況について説明した。両者によれば、50kg級という超小型の深宇宙探査機のバス技術を実証するという基本ミッションについては、ほぼ達成。さらに「窒化ガリウム(GaN)を用いた高効率X帯パワーアンプによる通信」「深宇宙での超長基線電波干渉法(VLBI)による航行実験」といったより発展的なミッション(アドバンストミッション)についても、アンプの正常動作を確認したり、VLBI軌道決定のための本格的観測を米航空宇宙局(NASA)と協力して実施したりするなどの成果を上げているという。

 同探査機のミッションで責任者を務める東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻准教授の船瀬龍氏によれば、「深宇宙で通信して軌道決定して制御までするというのは、超小型の宇宙機では史上で初めてのこと」。今回、そのためのバス技術を深宇宙でほぼ実証できたことは、今後、超小型で低コストな探査機による深宇宙探査ミッションの道を開くという点で大きな意義を持つという。さらに、この成果は地球周回衛星にも活用可能なものであり、「超小型衛星でもランデブーや高精度位置制御ができるようになる」という。

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は登録月無料!