現社長の古森氏と、次期社長の中嶋氏(右)
現社長の古森氏と、次期社長の中嶋氏(右)
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中嶋成博氏(なかじま・しげひろ) 1948年生まれ。1973年3月に東京工業大学理学部化学科修士課程修了後、富士写真フイルムに入社。オランダFuji Photo Film社の工場勤務などを経て、同社の研究所長、社長を歴任。2007年4月に富士フイルムヨーロッパ社長、2010年6月に富士フイルムホールディングス取締役、2011年6月から代表取締役 専務執行役員。広島県出身。
中嶋成博氏(なかじま・しげひろ) 1948年生まれ。1973年3月に東京工業大学理学部化学科修士課程修了後、富士写真フイルムに入社。オランダFuji Photo Film社の工場勤務などを経て、同社の研究所長、社長を歴任。2007年4月に富士フイルムヨーロッパ社長、2010年6月に富士フイルムホールディングス取締役、2011年6月から代表取締役 専務執行役員。広島県出身。
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 富士フイルムホールディングスは2012年6月7日、同社 代表取締役専務執行役員の中嶋成博氏が代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)に昇格する人事を発表した。現・代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)の古森重隆氏は代表取締役会長に就き、CEO職は継続する。同月28日に開催する株主総会後の取締役会で正式に決定する。

 中嶋氏は富士写真フイルム(現・富士フイルムホールディングス)入社後、映画用の白黒フィルムに用いる乾剤の研究開発や、カラー印画紙の製造などに携わった。その後、欧州での研究開発拠点の責任者や現地法人の社長など長く海外で過ごした国際派で、2010年から同社が力を入れる新興国戦略や経営企画などに携わってきた。同社の社長に技術系出身者が就任するのは、太平洋戦争中から戦後に社長を務めた春木榮氏以来、中嶋氏が2人目という。

 富士フイルムは、デジタル・カメラの普及に伴う銀塩フィルムの需要減少に伴い、2000年代半ばから医療用機器や医薬品、高機能材料などを核にコア事業の転換を進めている。特にこの数年、医療・医薬関連では積極的なM&A(企業の合併・買収)を展開中だ。新しい経営体制の下、販売力やコスト競争力の強化、研究開発の効率化といった課題解決の取り組みをこれまで以上に推し進める。

 中嶋氏は7日に開いた会見で「富士フイルムの基本はメーカー。技術を理解できなければ、顧客に喜んでもらう製品を開発できない。(欧州の金融危機など)先行きが不透明であることは確かだが、それに耐えうる強靭な体制が必要だ。強い現場を作っていく」と、技術系出身である自身の強みと抱負を語った。

 オリンパスに提案している資本提携については、提携の意思に変わりはないという。「同社の新経営陣が決まった後で2012年4月に再度内容を説明した。現在は、返事を待っている段階」(中嶋氏)と述べた。