米iSuppli Corp.は,米Google Inc.が開発した携帯電話機向けソフトウエア・プラットフォーム「Android」に関する分析を発表した(発表資料)。Google社は2007年11月5日に,AndroidとAndroidの普及促進を図る業界団体「Open Handset Alliance」の設立を発表している(Tech-On!の関連記事1同2)。iSuppli社は,「携帯電話機向けプラットフォーム市場の主導権を握るために,複数企業とパートナーシップを形成するGoogle社の戦略が成功するかどうかは,提携した携帯電話機メーカーが数100万台の販売台数に達するようなAndroid搭載の人気製品を作れるかどうかにかかっている。多くの製品を販売することは,事実上の業界標準を構築することになる」と分析する。

 iSuppli社は,今回のGoogle社の戦略の類似例として,米Go Corp.とAT&T Corp.の事業ユニットであるAT&T Microelectronicsが普及を図ったペン入力の携帯型コンピュータを挙げる。Go社とAT&T Microelectronicsは1990年代初期に,他の企業と協力して,無線通信のできるペン入力の携帯型コンピュータのエコシステムを確立しようと試みた。Go社はペン入力対応のOSやソフトウエアを開発していた。しかし,米Microsoft Corp.が同社のOS「Windows」をペン入力対応に拡張すると発表したことで,Go社とAT&T Microelectronicsの計画は市場競争に直面し,失敗に終わった。

 ただし,iSuppli社は「Google社は,米Apple Inc.やMicrosoft社,フィンランドNokia Corp.,米Palm, Inc.,カナダResearch In Motion Ltd.といった企業のソフトウエアとの激しい競争に直面するものの,ユーザーにインターネットの情報を提供することに強みを持っていることから,Go社およびAT&T Microelectronicsよりも成功する可能性が高い」とする。


スマートフォンの世界出荷台数の予測 (画像のクリックで拡大)

携帯電話機向け動画サービスにおける広告売上高の予測 (画像のクリックで拡大)

 iSuppli社によれば,スマートフォンの出荷台数は2011年には3億2400万台に達する見込み。2007年の出荷台数1億2430万台に比べると,約2.6倍となる。同社は,このようにスマートフォン市場が大きく成長すると期待できることから,Google社の携帯電話機市場における成長の可能性は高いとする。Open Handset Allianceの設立によるGoogle社の目的は,パソコン上のウェブ広告や「Google Earth」といった地図情報サービスと同様に,携帯電話機向けの位置情報サービス(LBS:location based services)やウェブ広告の主要なプロバイダーになることである。iSuppli社は,このような携帯電話機向けサービスの市場は今後大幅に成長するとし,例えば2011年の携帯電話機向け動画サービスにおける広告の売上高を,2007年比約28倍の38億米ドルと予測している。この市場に対するGoogle社の関心は非常に高く,Google社はナビゲーション・ソフトウエア・メーカーの買収を検討しているかも知れないという。

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