水処理システムや産業機械などを提供している日立プラントテクノロジー(本社東京)は2007年9月19日,石油化学コンビナートや天然ガス・パイプライン向け圧縮機事業の成長のために経営資源を集中させ,2007年3月期は売上高185億円(予想)だった同事業を2010年3月期までに300億円規模に拡大させると発表した。同社は2005年3月期~2007年3月期の3年間で,同事業に対して約50億円の設備投資を実施。今後は海外での営業活動や生産設備稼働の効率化に注力して「世界シェアのトップ3入り」(同社)を目指す。

 生産拠点の土浦事業所では,生産設備の効率化を急ピッチで進めている。インペラ組立/バランス試験ラインでは,完成品の性能試験などを行う試験ベンチを5から7に増加。インペラ組立ラインの生産工程を4分割し,6人で1工程あたり0.5日で流せる体制を整える計画だ。「現在の最大生産数は月産5台だが,近々10台まで上げる」(同社)という。

 また,設備の稼働効率を上げるため,自社開発の設備稼働監視システム(SCADAシステム)を導入した。部品加工工程で稼働する機械を同システムで一元管理し,稼働状況を記録。このデータを基に日々,PDCA(計画,実施,原因究明,対策)サイクルを回して稼働率向上を図っている。同社によると,システムの導入後に稼働率が1.8倍に上がった設備もあるという。

 営業活動のグローバル展開にも注力する。現在,海外に4拠点(ロンドン,ヒューストン,ドバイ,北京)ある営業事業所に設計部長クラスの人材を配置し,顧客ニーズに現地で対応。さらに,土浦事業所で実施する試験の内容を,Webを通じて世界中どこからでも確認できる体制を2007年12月から整える。

 日立プラントテクノロジーは,日立プラント建設が日立製作所から一部事業を承継した上で,日立機電工業,日立インダストリイズと合併して2006年に誕生した。2007年3月期の売上高は約650億円。同社によると,同社の圧縮機市場シェアは現在約7%で,トップの米General Electric社(シェア約25%)に大きく引き離されているという。2010年までに事業を急拡大させ,独Siemens社や三菱重工業らが入る第2グループ(同10~15%)に食い込みたい考え。