米Intel Corp.が主催する「Intel Developer Forum」(IDF)で開かれた,ネットワーク上の著作権保護技術「DTCP-IP(DTCP protection over Internet Protocol)」の技術説明会で,同技術を開発した米Digital Transmission Licensing Administrator, LLC(DTLA社)は2005年2月28日に新バージョンの「DTCP-IP version 1.1」を公開したことを明らかにした(PDF形式の技術説明書)。

 新バージョンでは,大きく3つの変更を加えた。1つは,コンテンツを機器間で転送する際に片方の機器が送ったデータに対して,もう片方から応答が戻ってくるまでの時間を示すRTT(Round Trip Time)期間を7msに制限したこと。2つ目は,IEEE802.11準拠の無線ネットワーク上にコンテンツを転送する場合に,WEP(wired equivalent privacy)やWPA(Wi-Fi protected access),WPA2といったセキュリティ技術を利用することを必須としたことである(図1)。3つ目は,コンテンツをやりとりする機器間のホップ数を最大3個に制限すること。これは,IPネットワークを利用したコンテンツの転送を家庭内にとどめるのが狙いである。

 ホップ数の制限は,多数の機器間でネットワークを網の目のように張り巡らす,いわゆるメッシュ・ネットワークには適していないとする声がある。IDFでIntel社はIEEEが策定中のメッシュ・ネットワークの標準仕様「IEEE802.11s」に準拠したシステムの実演を行っていたが,その説明員によると大規模の家でメッシュ・ネットワークを構成すると機器間のホップ数が4または5になる場合があるという。このため,こうした機器の間ではDTCP-IP version 1.1を利用したコンテンツの転送はできないことになる。

DTCP-IP version 1.1の説明図
DTCP-IP version 1.1の説明図
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