三洋電機は,2004年10月23日に発生した新潟県中越地震で被災した新潟三洋電子に関して,復旧状況や被害額などについて発表した(発表資料1)。これによると,新潟三洋電子の受けた被害額は,機械およびその他被害額で184億円,棚卸資産で46億円,および復旧費用などで270億円,復旧のための新たな設備投資として3億円を見込んでおり,合計で503億円になる見込みという。

 新潟三洋電子では,地震発生直後から操業を停止していたが,11月30日に電気や水,空調,ガスなどのインフラが復旧し,12月6日から一部の生産ラインで,量産再開に向けた試作・評価ロットの投入を始め(関連記事1),12月22日にアナログLSIの一部ラインで生産を再開した。

 なお,11月8日より,AV機器用MOS-LSIなどの一部の品種に関して,三洋電機の群馬工場と岐阜三洋電子での代替生産を始めており(関連記事2),新潟三洋電子の従業員のうち,約210名が代替生産の応援に派遣されているという。新潟三洋電子の従業員約1500名のうち,自宅待機を続けているのは現在,約380名である。

 全面的な復旧の見通しについては,「出来上がった部品から設備や機器に問題がないか判断するため,現段階では明確になっていない。全力を挙げて復旧に取り組みたい」(三洋電機の広報)としている。

 これに伴って,三洋電機は,2004年度(2004年4月~2005年3月)通期の業績予想を下方修正した(発表資料2)。10月に発表した前回予想(関連記事3)では2兆5800億円としていた連結売上高は2兆5290億円(対前年度比0.8%増)へ,970億円としていた営業利益は600億円(同37.2%減)へそれぞれ引き下げた。140億円を見込んでいた当期純利益は,710億円の純損失を計上する見通しとなった。