前回は、無線通信に使える高周波を扱う上で不可欠な電磁気学について説明した。その電磁気学を基に、今回は「アンテナとは何か」について解説する。まずアンテナ設計の意味を簡単に述べた後、アンテナから電波が空間に放射されるメカニズムについて説明する。続いて、アンテナ分野でよく使われる専門用語について解説する。(本誌)

 アンテナとは、電波などの電子エネルギーを空間に放射するための、電子回路と空間とのインターフェースである。

 アンテナを設計するとき、アンテナの利得の基準になるのは点波源であるので、これについて最初に簡単に説明しておく。点波源は大きさを持たないため周波数(波長)に依存せず、また、点波源はどこから見ても同じ形(点)をしているので、全方向に球状に電波を放射する。長さや大きさを持たない波源は現実には存在しないが、これを概念としてアンテナの基準とすることで、アンテナの設計や評価がしやすくなるのだ。この仮想の点波源をアイソトロピックアンテナと呼ぶ。

この先は有料会員の登録が必要です。「日経エレクトロニクス」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら