先進運転支援システム(ADAS)の普及、その先に控える自動運転技術の実用化をにらみ、半導体メーカー各社の技術開発競争が激化してきた。これまで日本の完成車メーカーは主に、ADASの実現にASIC(特定用途向けIC)を使ってきた。しかしここに来て、高速演算が可能な汎用半導体のFPGA(Field-Programmable Gate Array)や画像処理専用の半導体であるGPU(Graphics Processing Unit)、さらにADAS専用の半導体であるASSP(Application Specific Standard Produce)などが台頭してきた。クルマの知能化に向けた覇権争いの行方を追う。

シリコンバレーからラスベガスまで自動走行したドイツAudi社の実験車両
(写真提供:Audi社)

 ホンダが2015年1月に「オデッセイ」から搭載を始めた新世代のADAS「ホンダセンシング」。フロントグリル内に設置したミリ波レーダーと、フロントウインドー上部の室内側に設置した単眼カメラで構成し、(1)先行車だけでなく、歩行者まで検知する自動ブレーキ、(2)ステアリングを自動的に操作して車線の逸脱を抑制する機能、(3)車線を逸脱して歩行者に衝突しそうになると自動的にステアリングを操作して衝突を防ぐ機能、(4)車線を維持するようにステアリング操作を支援する機能、(5)渋滞追従機能付きACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、(7)誤発進抑制機能、(8)先行車発進通知機能──など8種類の機能を備える(図1、どの機能を搭載するかは車種によって異なる)。主にミリ波レーダーで対象物との距離や速度を、カメラで対象物の種類や大きさを検知する。従来のシステムでは対応していなかった歩行者まで、検知の対象に含めたのが特徴だ。

図1 ホンダの新世代ADAS「ホンダセンシング」
単眼カメラとミリ波レーダーを使い、歩行者検知機能付き自動ブレーキのほか、歩道の歩行者との衝突や車線からの逸脱を避けるようにステアリングを制御する独自機能などを搭載する。
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