ワイヤレス電力伝送技術が
もうすぐそこに

 充電器での面倒な充電,電池の交換,さらには家電機器の電源コードが不要になる日が現実となる可能性が出てきた。電力をワイヤレスで相手の端末に送る技術がいよいよ本格的な実用段階に入ろうとしているのである。その一つは「非接触充電」と言われる,充電台に置くだけで充電できるようにする技術である。これまでもシェーバーや電動歯ブラシ,浄水器といった水周りの電化製品やコードレス電話機など一部の分野で採用されていた。それが技術の大電力化などが進み,いよいよ携帯電話機など,非常に多数の台数が出荷される機器への搭載が近づいている。

第1部<利用方法>
電力を飛ばす技術が開花
最後の「鎖」が消える

 インターネットに接続できるテレビは1990年代後半に初めて製品化された。それ以来,これまで事業として成功したものはなく死屍累々の山を築いてきた。ブロードバンドが普及した今,家電メーカーの新たな挑戦が始まる。家電の世界にはないスピードでどんどん進化する映像サービスを上手に取り込んで,テレビや各種AV機器を生まれ変わらせることである。重要なのはユーザーの視点に立った開発だ。家電に“閉じた”発想のままでは,他の産業にAV分野でも先行される可能性がある。

<NTTドコモに聞く>
1~2機種出すだけじゃ
もったいないから

第2部<技術動向>
2008年にはケータイ充電器
数mの伝送も実現へ

 電力をワイヤレスで伝えるための技術開発が,国内や欧米のメーカーおよび大学で活発に進んでいる。電磁誘導と電波受信,共鳴のそれぞれの手法でじわじわと商用化の時期が近づいている。電磁誘導型は,まずは携帯電話機向けの充電器として登場しそうだ。電波受信型は照明などから実用化する。そして長距離伝送可能な共鳴型も,いよいよ試作システムがお目見えする。

出典:Cover Story
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