探訪

傾斜30度の道路法面に設置した長崎市のメガソーラー

モノレールで資材を運び、「吹き付け」で基礎を築く

2015/08/04 00:00
加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
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 長崎漁港から北側の丘を見ると、切り立った斜面に貼り付くように設置されている太陽光パネルが目に入る。長崎市の所有する道路の法面を使った、出力2.141MWの「さくらの里メガパワー発電所」である(図1)。

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図1●道路の南向きの法面に出力2.141MWのメガソーラーを設置
長崎漁港に近い(出所:日経BP)
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 戸田建設と、九州ガス(長崎県諫早市)のグループ会社であるティービーコーポレーション(長崎市)によるSPC(特定目的会社)「さくらの里メガパワー合同会社」(長崎市)が開発し、2015年2月に着工した。9月に竣工し、10月に売電を始める予定となっている。

 長崎市が公募した「道路法面を活用した太陽光発電事業に関する企画提案」に採択され、道路の南向きの法面(約2万500m2)に、メガソーラーを設置している。

 九州ガスは、すでに複数の太陽光発電所を開発した実績がある。ただし、この公募案件に関しては、傾斜地への設置となるため、ゼネコン(総合建設業)の知見が必要と考えた。戸田建設と連携して共同提案し、EPC(設計・調達・施工)サービスは、戸田建設が担当することになった。

 戸田建設は、さくらの里を含めて4カ所、合計出力約21MWの太陽光発電事業に参画している。

 残りの3カ所は、三菱商事の子会社のダイヤモンドソーラージャパン、三菱UFJリースと共同開発した長崎市田手原町の出力約13.2MW(2015年4月に売電開始)、NECキャピタルソリューションの子会社であるリニューアブル・エナジー・マネジメントと共同開発した宮崎市の出力約4.3MW(2016年1月に売電開始予定)、自社単独で開発した福島県川又町の約1.9MWである。

 このほか、EPCサービスを受注した案件が、4カ所・合計出力約29MW、施工のみを担当した案件が7カ所・合計出力約98.6MWとなっている。

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