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架台一体型のコンクリート基礎で、施工性や耐久性を向上(page 3)

発電サイトの地元企業と納入を分担、1日のパネル設置枚数は2倍に

2015/06/24 00:00
加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
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通信系土木用が主力の不二高圧コンクリートが開発

 「ソーラーキーパー」は、通信関連の土木工事向けにコンクリート二次製品を供給する不二高圧コンクリート(熊本市)が開発した。2014年度の売上高は31.8億円、従業員72人の中堅の企業だ。

 自社で供給するだけでなく、日本全国のコンクリート関連会社による普及団体「ソーラーキーパー研究会」を組織し、それぞれの地域の会員会社が全国各地に供給している。

 不二高圧コンクリートは、1965年の設立後、日本電信電話公社の通信線の敷設向けなどにコンクリート二次製品を供給してきた。特に、ハンドホールと呼ばれる地中埋設用を強みとし、九州電力や日本道路公団にも供給してきた(図3)。

図3●地中埋設用のハンドホールを、太陽光発電所の送電にも活用
写真は、熊本市南区城南町の出力550kWの太陽光発電所(出所:日経BP)
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 その後、日本電信電話公社が民営化されてNTTとなり、施工件数が減った。通信線が光ファイバーに変わり、省スペース化と長距離化が進んだことも、コンクリート二次製品の使用量が減る要因となった。

 そこで、河川や水路の上に張り出した歩道の施工に使うコンクリート二次製品を開発した。元々、こうした歩道の施工には鉄材が使われていたが、錆びて腐食し、損傷する問題があった。コンクリート二次製品で代替することで、信頼性を高めた点が評価され、採用が進んだ。

 太陽光発電用の架台一体型の基礎は、三菱重工業による委託を機に手掛けるようになった。三菱重工業は、太陽光パネル事業に参入する際、パネルの試験用に、架台一体型の基礎の開発・生産を不二高圧コンクリートに委託した。それを受け2002年に製造を開始した。

 その後、産業技術総合研究所が、国内外メーカーの太陽光パネルを比較評価する目的で導入した、九州センター(佐賀県鳥栖市)の太陽光発電設備に、不二高圧コンクリートの架台一体型の基礎を採用し、2009年に設置した。この出力430kW分の架台一体型の基礎が、「ソーラーキーパー」の元になった。

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