出力1MWのパネルの下に1500本のイチジクを栽培

 追尾システム1基には、高さ5mの支柱に25枚の太陽光パネル(合計5.5kW)を取り付けてある。先行して建設したブルーベリーの営農型太陽光発電設備に比べ、1基当たりの枚数を増やし、大型化した。2軸の追尾システムも改良されているという(図13)。強風に耐えるため、地中1mの位置で横方向に2mの支持材を2本交差させたものを埋め込み、支柱を支えている。パネル下の空間に約1500本のイチジクを植え、栽培する計画だ(図14)。稼働している営農型の太陽光発電設備としては国内最大級という。

図13●2軸式で太陽光を追尾し、強風時は水平、積雪時は垂直に維持する(出所:日経BP)
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図14●イチジクを植えた際のイメージ図(出所:とまとランドいわき)
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 農林水産省は2013年に営農型の太陽光発電に関して規制を緩和し、発電設備の影による作物の収量減が20%以内であることなどを条件に、支柱の基礎部分の一時的な農地転用が認められた。「文献調査した結果、イチジクの栽培では、一時的な影の影響はほとんど受けないことがわかった」(元木専務)という。こうした書類のほか、年間を通じた影の位置を解析した図面などを関連資料として提出し、農地転用が認められた。

 「減収量20%以内」を判断する際の基準となる収穫量は、その地域での同じ年の収穫量の平均となる。従って、もともとその地域で栽培している作物でないと比較できない。実は、とまとランドいわきでは、当初、イチジクのほか、オリーブも検討したが、周辺地域での栽培例がなく、基準収穫量を確定できないため、諦めた経緯もある。

 ちなみに、すでに運営しているブルーベリーの営農型太陽光発電設備については、「福島市の農業委員会に問い合わせたところ、自家消費する太陽光発電設備の場合、農地転用は不要ということになったため、こうした条件や書類の提出をせずに建設できた」(元木専務)。