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「いつでもどこでも名医の治療」――地域間医療格差にICTで挑む

「立命館大学がめざす先端ICTメディカル・ヘルスケア」から

2014/10/16 00:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)は2014年10月3日、「立命館大学がめざす先端ICTメディカル・ヘルスケア」と題するシンポジウムを立命館大学 びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)で開催した。立命館大学 情報理工学部と理工学部を実施母体とし、2013年度に文部科学省の私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に採択された「『どこでも高度医療』実現のためのICT研究拠点形成」(2013~2017年度)の取り組みを紹介するシンポジウムである。

 “どこでも高度医療”の実現を掲げる同プロジェクトが目指すのは、日本における高齢化の進行とそれに伴う医療従事者の減少、地域間医療格差の拡大などの問題を、情報通信技術(ICT)を駆使して克服すること。その取り組みの中心となるのが、患者の生体情報や熟練医の手術プロセスのモデリング、仮想現実(VR:virtual reality)を用いた多地点協働型の手術シミュレーションなどによる「患者ごとのプロセスモデルに基づく手術支援システム」の構築である。

R-GIROの村上氏
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 シンポジウムでは冒頭、R-GIRO機構長代理の村上正紀氏が挨拶に立ち、立命館大学の研究高度化施策として2008年4月に発足したR-GIROの歩みを紹介した。R-GIROでは、10の重点領域の1つに医療・健康を定めており、「多次元医療用データの統計モデリングとCAD(computer aided diagnosis:計算機支援診断)システムの開発」「ITと医療の融合による次世代e-ヘルス研究拠点」などのテーマに取り組んできた。

 村上氏は、少子高齢化が進む日本では、医療従事者の不足や医療の地域間格差拡大などの問題から「従来の医療を凌駕する技術革新が求められている」と指摘。その鍵を握るのがICTを駆使した医療、すなわち「ICTメディカル・ヘルスケア」だとし、治療の質向上や医療コストの削減、患者参加型医療の実現、などが見込めると述べた。

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