2020年、首都圏の医師数はもっと足りなくなる!?

2010年と2020年の1都3県の医師数を比較

2013/06/13 11:00
久保田 文=日経メディカル
2020年の首都圏の医師数を推計した千葉大医学部附属病院高齢社会医療政策研究部の井出博生氏
2020年の首都圏の医師数を推計した千葉大医学部附属病院高齢社会医療政策研究部の井出博生氏
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 千葉大医学部附属病院高齢社会医療政策研究部客員准教授の井出博生氏らは、2013年6月4~6日に大阪で開催された日本老年医学会学術集会のポスター発表で、2020年の東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県の医師数や分布を分析した結果を発表した。

 井出氏らは、1996~2010年の1都3県の医師数に基づき、医療機関の新設に伴う医師数の急な増減などのノイズを除去するベイズ法と呼ばれる手法を用いて、2020年の医師数を推計。2010年と2020年の人口10万人当たりの医師数、65歳以上人口10万人当たりの医師数を算出した。

 その結果1都3県の全医師数は、2010年の7万6000人から2020年に9万4000人へ増加すると予想された。人口10万人当たりの医師数は、215.4人から267.6人へと増えることが分かったが、東京都を除く3県について解析すると169.4人から219.8人への増加にとどまっており、医師数が増えても2010年の全国平均(230.4人)レベルであることが明らかになった。さらに、1都3県の65歳以上人口10万人当たりの医師数は増加せず、1048.3人から997.9人へ減少すると推計された。

 市町村別に2010年と2020年医師数を分析すると、全ての地域で人口10万人当たりの医師数は増加傾向にあったが、65歳以上人口10万人当たりの医師数は東京都心部を除いて減少傾向が認められた。加えて、65歳以上人口10万人当たりの医師数の変動は、東京都心部及び各県の都市周辺部においては上下10%以内の増減に収まったが、両地域の中間に位置する多くの市町村では10%以上の減少が起きると推測された。

 井出氏は、「医師の配置を強制するのは難しいが、幅広くこの状況を知らせていくことが重要だと考えている」と話している。

*この記事は、医師・医療関係者のための総合情報サイト「日経メディカルオンライン」からの転載です。オリジナルの記事はこちら

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