日本版NIHで医療研究費のワンストップサービスを実現、内閣官房 健康・医療戦略室次長

2015/02/06 21:43
神近 博三=日経デジタルヘルス
内閣官房健康・医療戦略室次長の中垣英明氏
内閣官房健康・医療戦略室次長の中垣英明氏
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 内閣官房 健康・医療戦略室次長の中垣英明氏は2015年2月4日、医療総合展示会「メディカルジャパン2015大阪」の基調講演に登壇。「我が国の健康・医療戦略について」と題して、安倍政権における医療分野の研究開発への取り組みを解説した。中垣氏は「日本医療研究開発機構」設立における事務方の中心人物の1人。日本医療研究開発機構は、ライフサイエンス研究の司令塔として2015年4月1日に設立される独立行政法人であり、米国の国立衛生研究所(NIH)になぞらえて「日本版NIH」とも呼ばれる。

 講演ではまず、日本医療研究開発機構設立までの経緯を簡単に説明した。民主党時代の「内閣官房医療イノベーション推進室」を2012年末の政権交代後に菅義偉官房長官が引き継ぐ形で、2013年2月22日に「内閣官房 健康・医療戦略室」が発足。安倍晋三総理からの「医療分野の研究開発の司令塔を作ってくれ」という指示を受けて、総理をトップとする推進組織「健康・医療戦略推進本部」と施策を実施する独立行政法人として日本医療研究開発機構を設置する方針を閣議決定した。それを踏まえて、2014年2月に「健康・医療戦略推進法案」「日本医療研究開発機構法案」という2つの法案を国会に提出。同年5月に法案が成立した。同年7月には、これらの方針をまとめた「健康・医療戦略」を閣議決定している。

 健康・医療推進本部は、安倍総理が本部長、菅官房長官と甘利明健康・医療戦略担当大臣が副本部長を務める。ここで健康医療戦略の策定、予算配分を調整するわけだが、実際の計画策定は、自治医科大学学長の永井良三氏を座長とする健康・医療戦略推進専門調査会が行う。調査会メンバーは、客観的な立場で予算を配分するために「いま研究費を使う立場の人よりは、そういった立場を卒業した大御所的な立場の方たち中心で構成されている」(中垣氏)。

 さらに実働部隊として健康・医療戦略推進会議がある。甘利健康・医療戦略担当大臣が議長、議長代行は西村康稔内閣府副大臣、副議長は小泉進次郎内閣府大臣政務官と和泉洋人内閣官房健康・医療戦略室長である。メンバーは各省の関係部署の局長クラス。官僚組織では通常、各省の大臣を経由して局長クラスへ指示を出すが、同会議では直接指示することで施策を素早く実行できる体制をとっているという。

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