ウエアラブル、次の狙い目は「耳」(page 3)

2014/11/30 10:24
大下 淳一=日経デジタルヘルス

耳は生体情報の宝庫

 センサーなどを用いた生活習慣病予防に関する研究を長年続けている杤久保修氏(横浜市立大学 医学部 社会予防医学 寄附講座・特任教授)も、生体情報の取得場所として「耳」に着目している。同氏は次世代ヘルスケア展のカンファレンスで「生活習慣病予防に求められるウエアラブルとは ~健康長寿社会を目指して~」と題して講演。この中で「ウエアラブル端末の装着場所として、耳の中が最も好ましい」との見方を示した。

講演する杤久保氏
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 その理由の1つは「眼鏡型の端末では視界がさえぎられる“うっとおしさ”があるのに対し、耳の中では“ながら(作業)”ができる」(杤久保氏)こと。耳の中で生体情報を取得するとともに音声で情報を伝達し、人間の脳の機能を補うようなウエアラブル端末を実現できるのではないか、と話した。

 加えて、耳の中は「さまざまな生体情報が取れる場所」(杤久保氏)という。例えば、耳の中の温度(耳孔温度)は「脳の温度に近く、脳が生み出す(生体)リズムを反映する。耳孔温度が脈拍数と同期して変動するような時は体調が良く、両者のリズムが狂うと体調が崩れやすい」(同氏)。

 「耳」に着目したウエアラブル端末。その開発競争は今後、より激しさを増しそうだ。補聴器メーカーなどが本格参入する日も遠くないかもしれない。

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