講演中の川口氏
講演中の川口氏
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 2014年9月11日、自動車関連セミナー「BEYOND2020 クルマが拓く未来~これから自動車関連ビジネスはこう変わる~」(主催:日経BP社、9月12日まで)が、東京・品川で始まった。最初に登壇した川口盛之助氏(盛之助 代表取締役社長、日経BP未来研究所アドバイザー)は、「2020年のクルマ産業を読み解く、キーワードは仮想化とカスタマイズ化」と題して講演した(関連記事「「鉄鋼業が打撃」「深夜が繁盛」、自動運転車の衝撃」)。川口氏は、未来の自動車産業について、大きく2つの視点で変化すると語った。サービス化とオープン化である。

 サービス化が進んだ世界では、「極論だが、トヨタ自動車がJTBになる」と同氏は述べた。同氏の言うサービス化とは、自動車ビジネスの収益の源泉が「所有から利用へ」向かうという意味である。

 これまでのクルマの進化の歴史を振り返ると、駆動系はガソリンエンジンから電気モーターへ変わり、制御系は電子化に加えソフト化が進んでいる。将来は自動運転も実現すると見られている。自動運転が普及すると、ドライバーの休憩は必要なくなりクルマは昼夜を問わず運転可能となって、複数ユーザーで自動車をシェアしやすい環境になると同氏は指摘する。クルマを駐車させることなく、1日24時間、人や荷物をずっと移動させる方が、所有者が必要な時にだけ使うよりも利用効率を高められるからだ。

 シェアすることで利用効率を高めようとする動きは、他産業では既に始まっている。コンピューターのクラウド化、エレクトロニクス業界のファブレス化(裏返すとEMS化)や繊維業界のファスト化などがあると同氏は例を挙げた。食品業界のプライベートブランド化も同じ流れと言える。人材においても専門性を高め複数の企業で活躍する動きがある。

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