強い技術と確たるニーズ、勝てる東大発ベンチャー(page 2)

第2回 エルピクセル

2015/08/26 00:00
緒方 健司=ベンチャー支援公認会計士

【起業のきっかけ】
データがテキストから画像になると気付いた

 次の時代に何が来るのかを考えるのが好きだった。大学の学部では遺伝子工学をやっていて、遺伝子検査の時代が来ると高校時代から思っていた。

 高校の頃は物理と化学の勉強しかやっていなかったのにiPS細胞の存在を知り、これからは生物が来ると思い生物学科へ。そうすると次は遺伝子の組み換えが面白くなって、元々の機械好きも重なり、生物も機械のように作る時代が来るのではないかと目を輝かせた。

 実際、学部で遺伝子の勉強をしたら、これはレッドオーシャンになるからダメだと思ってしまった。ただ、そこには情報を扱うプレーヤーがどんどん参入してくる。そして、これらのデータのほとんどがテキストから画像になるなと気付いた。そこで、専門的な知見を使いつつ情報処理ができると面白いと思い、大学院からは生物を顕微鏡で撮って画像で処理する研究室に入った。その世界トップクラスの研究室で、この分野で困っている人がたくさんいることを知り、いつかこれをビジネスにしたいと思った。

エルピクセル 代表取締役の島原佑基氏
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 ただ、そのまま起業したのではビジネスを知らなすぎると大手ITベンチャーに就職し事業を学んだ。その後、東京大学の産学連携本部に連絡して「大学発ベンチャーってどんな感じ?東大発ベンチャーの定義って何?」と聞きに行った時、そこで起業支援プログラムに誘われ、半年に渡る研究シーズを事業化するプログラムに参加することになった。

 プログラムの終了と同時に同じ研究室のメンバー3人で起業した。その一人である朽名氏はこの技術を切り開いてきた本人で、コンピューター将棋で世界2位にもなった天才技術者。尖ったメンバーをうまくまとめ技術の啓蒙もしている湖城氏と朽名氏で誰を社長にするか話し合ったら「俺は無理っ!」と2人に言われ、自動的に一番年下の自分が社長に就いた。

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