今井 日経エレクトロニクス5月号の第2特集(「大学発世界企業」)は、「大学発ベンチャー」についてです。今はやりのと言いますか。

山本 元ACCESSの鎌田(富久)さんが登場していますね。

今井 そうなんです。最近、鎌田さんはベンチャー企業の支援をしているので。日経エレクトロニクスを購読している読者は、大企業で働いている人が多いんですね。今回の特集の狙いは、そういう読者に大学発ベンチャーの取り組みがどう読まれるのかというところもあります。

山本 大企業では、産学連携で共同開発して知的財産を活用していくという取り組みが一時期はやったじゃないですか。でも、化学系や一部ソフトウエア産業は比較的よかったかもしれませんが、エレクトロニクスや機械の分野では「当たり」は少なくて、なかなかビジネスとしては結実しないところがありましたよね。

山本 一郎(やまもと・いちろう)
1973年東京生まれ。1996年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。国際電気(現・日立国際電気)入社後、調査会社、外資系証券会社調査委託などを経て、2000年、IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作を行うイレギュラーズアンドパートナーズ株式会社を設立。ベンチャービジネスの設立や技術系企業の財務・資金調達など技術動向と金融市場、各種統計処理や分析業務に精通。また、対日投資向けコンサルティング、投資ファンドを設立。著書に『ネットビジネスの終わり (Voice select)』(PHP研究所)、『投資情報のカラクリ』(ソフトバンククリエイティブ)など多数。日本随一の時事・経済系ブロガーとしても知られ、産経デジタル『iRONNA』、ヤフーニュース『無縫地帯』、扶桑社『ハーバービジネスオンライン』など多くのウェブ媒体に時事解説を寄稿しており、有料メルマガ『人間迷路』を発行。2013年都市型高齢化検証プロジェクト『首都圏2030』を立ち上げ、現在東京大学客員研究員も務める。三児の父。(写真:加藤 康)
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今井 まさにそうですね。だから、共同開発というよりは、ベンチャー企業そのものを育てていく方がいいのではないかと。

山本 ベンチャーを育てた方が身動きもしやすいのは確かですね。ただ、ある程度、いろいろなことを理解した投資家や事業家がベンチャー企業についていないと、技術は優秀でもきちんとしたビジネスにはならないですね。

今井 会社というよりは、個人が育てた方が。

川口 この特集に出てくるベンチャー企業は、ハードウエア系が多いけど、日経エレクトロニクスだからハードウエア開発にこだわっているんですか。

今井 それもありますが、世の中的に「ハードウエアベンチャーが熱い」という論調があって、乗っかっちゃったところもあります…。

山本 本当に熱いんですかね。

今井 あ、熱くないですか(笑)。