川口 ハードディスク装置とか、粘ってるよね(笑)。

今井 そうなんですよね。半導体分野の「ムーアの法則」にしても、古いものは粘っています。でも、このままではダメだということも見えている。次にどうするかを考えると、生体との融合のような話になって、それが起きつつあるという感じなのでしょうね。

(写真:加藤 康)
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山本 先ほどの核融合や高温超伝導のように、もっと大きな動きがあるかもしれませんよ。いい意味でおっかないですよね。

今井 「もし、きちゃったら」ということですね。

山本 はい。もう本当に一変するじゃないですか。過渡的で小手先な技術は、どんどん一掃されていく可能性もあるわけで。そういう小手先の技術に「今、投資していいのだろうか」と悩むわけですよ。

今井 でも、さすがに核融合には、まだ投資しにくいですよね。「日経エレクトロニクス」で特集しておいて言うのもあれですが。

山本 無理ですね。普通に考えると、まだ眉唾の印象なので、確信を持てません。でも、みんな夢を見て投資するわけですよ。

川口 火星への移住計画よりも、いいかもしれないね、投資先としては(笑)。

今井 そうかもしれませんね…。

川口 僕は、もっと人間をプロセッサーとして使った方がいいと思っているんだよね。

今井 それは、どういう意味ですか。

川口 まさに「インタフェース」ですよ。人間社会は、ものすごく乱暴に言えば、好きか嫌いかが分かればいい。会話だって結局、「あなたが好き、興味がある」ということをひたすらロジックで説明しているわけでしょう? そこにシンパシーを感じられるかどうか。だとすれば、究極には、もし脳波がとれて御託を並べなくてもピッと分かれば。

山本 分かってんじゃんって(笑)。

川口 名人同士の将棋みたいに、ピッと一手指した瞬間にすべてが分かるような感じだよ。

山本 あり得ますね。

川口 そうでしょ? そういう意味では、最近流行のニューラルネットワークの人工知能で、それに近いことができそうな気がしてきたわけですよ。

山本 まさにその通り。