図1●ヤマザキマザックがJIMTOF2014に出展した、切削と摩擦撹拌接合の両者が可能な「VTC-530/20 FSW」
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 「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2014)」(2014年10月30日~11月4日)では、従来型の工作機械に3Dプリンターの機能を複合した機械をヤマザキマザックとDMG森精機が出展、話題を集めた。ヤマザキマザックはさらに、従来型の工作機械に摩擦撹拌接合の機能を加えたものも出展(図1)。材料(ワーク)を複数の機械の間で受け渡すことなく、1台の機械で加工を終えられるのが長所である。

 従来型の工作機械の典型的なものに、マシニングセンターやターニングセンターがある。マシニングセンターは、工具を回転させながらワークに当てて、削ったり穴を開けたりする加工(フライス削り、またはミリング、マシニング)のための機械(フライス盤)を発展させた機械で、サイズや種類の異なる複数の工具を替えながら複数の切削工程を実行できる。逆にワークの方を回転させて、固定した工具に当てて削る加工(旋削)を実行する旋盤から発展したのがターニングセンターで、ワークを持ち替えたり、複数の工具を替えたりしながら作業を進められる。従来型とはいっても、マシニングセンターもターニングセンターも、現在なお精度と効率を高めた新型機械が次々と開発されている。

 ただ、基本的にはマシニングセンターはミリング、ターニングセンターは旋削のための機械である。両方の加工を実行するためには、ターニングセンターで加工した後にマシニングセンターという順番(あるいはその逆の順番)でワークを渡す必要があり、1台の機械だけで加工を完結できなかった。例えば、基本的には軸物だが一部が軸対象になっていない形状のもの、軸がずれている(偏芯)部分があるもの、複雑な立体形状だが一部に軸を設けるようなものである。

 そこで、両者を融合させて、ミリングと旋削の両方を実行できる工作機械が現れた。マシニングセンターに旋削が可能な機構を設けたり、あるいは逆にターニングセンターにフライス削りが可能な機能を設けたりした機械であり、複合加工機と呼ぶ。複合加工機は、JIS B 0105:2012では「工具の自動交換機能(タレット形を含む)を備え、工作物の段取り替えなしに、フライス削り、旋削、研削などの多種類の加工のできる数値制御工作機械」と定義している。

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