グローバル生産の時代においては、図面に中途半端だったり分かりにくかったりする指示を書くと、そのままトラブルや手戻りの原因になってしまう。「どの品番の部品、材料をどれだけの数量使用する」といった、購買や生産のオペレーションに直結する情報を、明確な形で提供することが必要となる。そこで、設計部門がBOM(Bill of Materials)をいかに作成するかが極めて重要になる。

 今回は、BOM情報の発信源である設計開発部門におけるBOMの意義と、そこで考慮すべき事柄について述べる。

[1]部品≠図面の徹底

 日本企業ではこれまで、設計部門と他部門(購買、生産など)の情報交換では、図面が中心的な役割を担ってきた。今でも「図面=“製品情報”」という考え方は根強い。しかし、生産、設計などのグローバルへの拠点展開に当たっては、海外拠点への情報連携の手段を図面中心からBOM中心への転換することが必須となる。そうしないと、トラブルや手戻りを減らすことは難しいためだ。

 そのためにまず重要となるのは、設計情報の発信源となる設計・開発部門が、「部品」と「図面」は異なる、という認識を持つことである。購買、生産、販売、サービスといった、企業全体としてのオペレーションに用いられる製品情報は、あくまでも「部品」情報だ。「図面」情報は、部品の形や材質などを表現するための付随情報の一つにすぎないのである。

図1●部品≠図面
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 ここで、BOM(製品構成情報)、部品(品目)、図面を以下のように定義したい。多くの企業で、ほぼ以下のような定義が共通していると思われる。

図2●BOM、部品、図面のそれぞれの定義
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