仏像などの美術的立体造形物には大別して「塑像」と「彫像」がある。塑像は粘土などを盛り付けて造り、彫像は石や木、金属などの塊から削り出して造る。言い換えると、塑像は材料を足しながら、彫像は引きながら造ることになる。造形技法は、この2つに大別できるとされる。

 現代の工業製品においては、複雑な形状の部品を少量生産するときは切削加工機などで削り出すことが多い。しかし、近年になって硬い材料を塑像のように盛り付けながら造ることが、3Dプリンターの出現によって可能になってきた。Additive Manufacturing(付加製造)は、塑像のように材料を付加しながら製造していく造形方法、あるいはそれによる加工のことを指す。

 塑像といえば粘土だったが、3Dプリンターでは樹脂や金属を材料として使える(図1)。最近ではアルミニウム合金やチタン合金で造形できる装置も開発された。造形物としてそのまま製品として使えるようなものにすることを目指している。

図1●独EOS社が2014年3月に発表したAdditive Manufacturing用ステンレス鋼
造形装置「EOSINT M 280」に最適化してあり、医療用途、時計、装身具などに向くという。
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