2014年、超高齢社会の本格的な幕開け

 2014年は、日本社会にとって節目の年だ。団塊世代(1947~1949年生まれ)がすべて高齢者(65歳以上)になる年だからである。人口ボリュームが大きい団塊世代が高齢者になることは、日本社会に大きな変化をもたらす超高齢社会の本格的な幕開けを意味する。

 高齢化による社会の変化は、例えば世帯構成に現れている。60歳以上の世帯構成を見ると、既に「夫婦のみ」がトップ、次が「一人暮らし」で、半数以上が二人以下の世帯となっているのだ。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、その比率は2025年に向けてさらに高まっていく。

日本における年代別の単独(一人暮らし)世帯数と夫婦世帯数。60代以上では半数以上になっている。図は、『消費トレンド 2014-2018』(日経BP社)から抜粋
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 自家用車を持たない高齢者のように食品販売店へのアクセスが制限される人は、今後増加するだろう。農林水産省 農林水産政策研究所の推計によれば、買い物弱者の人口は全国で260万人、65歳以上に限っても120万人に達する。普段の買い物に困難を感じているのは高齢者だけではない。乳幼児の世話や介護のため、家を離れることが難しい生活者も買い物弱者と言えるだろう。キリン食生活文化研究所の調査では、「普段の食品の買物に行くことが大変・ 不便」と感じる人は、全国の16~69歳男女の23%に達しており、乳幼児を持つ女性や、郡部・町村に住む人でその割合は高い。

 近所にあって小容量の食品も手に入るコンビニは、今やシニア層にとって頼みの綱になっている。雪の中を買い物に出掛ける母の姿を見て、そのことを実感した。ほぼ時を同じくして目にしたのが、セブン&アイ・ホールディングスがコンビニの「セブン-イレブン」で副菜の冷凍食品を発売するというニュースだ(日本経済新聞朝刊、2014年2月7日付)。記事によれば、プライベートブランドの「セブンプレミアム」に「野菜のおひたし」シリーズを追加する。当初は一部地域限定で、4月までに全国に拡大するという。

 最初に出るのは「ほうれん草のごま和え」と「オクラの湯葉和え」。シニアが好みそうなメニューだ。いずれも80g、124円と、小容量で価格も手頃。自然解凍してそのまま食べられるところも便利だ。冷凍食品は日持ちもするし、今後品揃えが増えていけば、常備菜としてシニアの需要を呼び起こしそうだ。

 新しいスタイルのコンビニを展開する動きもある。ローソンは、野菜や肉・魚などの品揃えを拡充したコンビニ「ローソンマート」を都市部で展開すると発表した。3年後に500店舗を目指すという。24時間営業のミニスーパーとも言えそうな店舗である。身近な場所にあるということと、一般的な食品スーパーよりも小型なので、買いたい商品を探すために歩く距離も短くなり、買物を短時間で済ませられることがメリットとなる。働く女性だけでなく、シニアのニーズにも応えられそうだ。