日本発・医療機器開発促進のために(1)

オリジナリティーにこだわるべからず

2014/02/03 16:00
久保田 博南=ケイ・アンド・ケイジャパン 代表取締役社長(医工連携推進機構 理事)

 今、我が国における医療機器産業についていうなら、「追い風」という表現が至るところで使われている。とはいえ、「欧米に遅れ劣った」との指摘も多い。では、実態はどうなのか――。切り口を変えながら、我が国の医療機器開発についての現状分析と提言をしてみたい。

スタート時点からの経過を見ると…

 まずは、世界の主要医療機器の趨勢を示す表を見ていただきたい。

表
主な医療機器の創始・商品化の概況

 原案は2008年に出版した『いのちを救う先端技術』(PHP 新書)に掲載したもので、今回は数カ所の修正・加筆を施してある。製品のオリジナリティーを示す「創始」を加えることによって、商品化への影響が勘案できるようにする意図がある。商品化欄の◎印はシェアホルダー、○印は二番手、△印は参入程度の状況、という意味を込めている。

 ごく概観的な見方をするなら、欧州で出されたアイデアの多くが米国で商品化されている、ということが可能だ。その意味からすると、発明と実用化は直接的には結びつかない、といえるだろう。

 分かりやすい例題を示そう。スウェーデンのカロリンスカ病院で植え込まれた最初の心臓ペースメーカ。真の実用化を達成し、現時点で世界シェアを独占している状況を生み出したのは米国のメーカーだ。身近な例では、X線装置や心電計などもこの図式に当てはまる。

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