部品コード付与基準見直しの方向性
 部品コード付与基準の見直しにおいて、「意味なし品番」「意味あり品番」「一部意味なし・一部意味ありのハイブリッド型品番」の3つの方向性が考えられる。このうち「意味なし品番」は上記の3つの観点に則っており、桁数も最小化できるので、情報処理情報効率がもっとも高いといわれる。しかし、意味あり品番を運用している企業が、意味なし品番に移行するのはインパクトが大きい。現場は混乱することになるだろう。

 このような混乱を避けてソフトランディングが可能な方式としては、「意味なし品番」または「意味あり・意味なしハイブリッド型品番」を部品コードとし、製造現場で部品を視認する際や分類別集計においては、属性をサブコードとして扱うやり方が考えられる。情報処理上の部品コードと視認用のサブコードを併用することで、現場の混乱を抑制するのである。

 3つの方向性のメリットとデメリットとの比較を、にまとめた。多数の事業を有するグローバル大企業の場合は「意味なし品番」、複数の事業を有する中堅グローバル企業の場合には「意味あり・意味なしハイブリッド型品番」を利用することを推奨する。ただし、いずれの場合でも、視認用のサブコードを利用する上記のソフトランディング方式がいっそう有効であろう。

表●品番付与基準(意味あり/意味なし)のメリットとデメリット
特徴メリットデメリット適用企業
意味なし品番・1物をユニークに識別することだけに役割を果たす・桁数が少なく、事務処理効率・正確性が高い
・将来への拡張性が高い
・採番自動化が容易
・グローバル製造業での運用実績多数
・コードによる分類ができない
・品番だけによる視認性がない
・意味や分類は属性コード併用で補完
・多数の事業を有する大手グローバル製造業
一部意味あり、一部意味なしのハイブリッド型品番・意味なし連番と意味ありコードの組み合わせで構成・視認性と情報処理効率化の両立
・金型や生産地違いなど、トレーサビリティ対応を品番で表現
・基本的なコード分類が可能
・意味や分類は不完全
・採番自動化コスト発生
・事業環境変化による品番体系見直しの発生リスク
・複数の事業を有する中堅グローバル製造業
意味あり品番・コードに意味を持たせ、それ自体で分類や意図を伝達・視認性が高い・桁数が長くなる
・事業環境変化により管理が困難化
・品目数増加による品番枯渇
・採番自動化開発コスト大
・事業数が単一の中堅~中小製造業

 次回は、「ものづくりプロセス改革の功罪」の最終節として、業務プロセス改革の成功・失敗の分岐点についてまとめていく予定である。