図1●台湾Asia Optical社(亜洲光学)Chairman & CEOのRobert Lai(頼 以仁)氏の講演風景
図1●台湾Asia Optical社(亜洲光学)Chairman & CEOのRobert Lai(頼 以仁)氏の講演風景
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図2●Foxconn特別顧問(ファインテック代表取締役社長)の中川威雄氏も登壇
図2●Foxconn特別顧問(ファインテック代表取締役社長)の中川威雄氏も登壇
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 日経ものづくりは2013年3月8日に東京都内で、国内製造業が今後どのような距離感で海外のEMS/ODM企業と付き合うかを探るためのセミナー「EMS/ODMとどう付き合うか」を開催しました(関連URL)。おかげさまで多くの聴講者の方に足をお運びいただいた上、質疑応答も活発に行われました。聴講者の方からの質問が集中したトピックはいくつかありましたが、私の印象に残ったものの1つはミャンマー関連でした。

 ミャンマーに関する質問が相次いだのは、台湾Asia Optical社(亜洲光学)Chairman & CEOのRobert Lai(頼 以仁)氏の講演です。デジタルカメラなどのEMS/ODM事業を手掛ける同社は、中核技術であるレンズの研磨や実装を担う拠点としてミャンマー工場を展開し、既に大量生産の実績があります。

 ミャンマーを使いこなすという意味での先駆者であるRobert Lai氏に寄せられた質問とそれに対するLai氏の答えをいくつかご紹介します。「質問:ミャンマー工場は治安も良いし、人件費も低い。検討している企業は多いと思うが、電気などのインフラに不安がある。実際のところはどうか?」。これに対して、Lai氏の答えは「インフラは確かに課題だが、工夫次第で解決は可能」というものでした。Lai氏によれば、「ミャンマーでは水力発電が主流であるため、雨期であれば電気の心配は無用。すなわち、1年の約半分は水力発電で賄える。残りの半年については、政府の電気を利用したり、自家発電を行うことで対応できる」と説明しました。

 別の方の質問は次のようなものでした。「ミャンマーで工場を稼働させようとすると、部品をどのように調達するかがポイントになると考えている。部品調達の環境はどうか」。この質問に対してLai氏は次のように回答しました。「現状ではその環境はまだ整っていない。ただ、逆に言えばチャンスにもなるでしょう。例えば、成形やプレスができる会社はミャンマーで十分商売になると思います」とのことです。

 他にも、「中国からミャンマーに生産拠点が移り変わることそのものは理解できるが、中国の国内市場向けの需要も今後伸びる。今後、中国拠点の役割をどう考えるか」との質問も出ました。これに対して、Lai氏はこう答えました。「人口が極めて多い中国にはやはり優秀な人がたくさんいる。このため、開発の実力は高い。デジタルカメラの開発では相当、貢献してくれている。今後とも中国は特に開発では重要な位置を占め続けるだろう」とのこと。

 日経ものづくりとしては、今後、生産拠点としてのミャンマーの可能性とともに、中国リスクが指摘される中で、中国拠点の役割についても報道していきたいと考えています。