覗きはじめた当初,品揃えの豊富さには確かに驚いた。だが冷静に見ていくと,ただ商品数がたくさん並べているだけで,商品ぞろえにどうも魅力を感じない。当たり前のようだが,マーチャンダイジングが考えられていないようだった。大国中国の大陸文化だからだろうか,この雑さは日本のバイヤーには通用しない。消費者ニーズにあった仕入れや商品構成など,マーケティング管理されてないように見受けられた。実際に何か買ってみようと好きなアウトドア商品を見渡したが,コレといって欲しいという品物はなかった。

 そこで,とりあえず会員になって,メールマガジンに記載されている商品情報を閲覧していた。さすがに日本市場開拓を意識してか,月を追うごとに改善が急速に進み,そして徐々にだが魅力的な商品が増えてきたように思った。

 アリババへの関心は非常に増し,イベントに出展している際にブースで話を聞いたり,アリババのマッチングサイトへの契約を検討している知り合いにインタビューをしたりなどで,情報を集めた。内容をまとめると,

・海外との商取引の一つの手段であるインターネット・ショッピングは,日本での活用は現在は未成熟。ただ,今後のブレイクが期待できる。
・中国市場の活性化はウォールマートとIKEAの成功がきっかけで,これがアリババドリームの引き金を引いた。ただし,中国人が世界にはばたこうというハングリーさは日本人の非ではなくケタ違いの意欲である。
・基本的な取引はBtoBであり,BtoCは今後の可能性を大きく秘めている市場である。
・日本の中小企業にはサプライヤーとして無限の可能性。ただし,経営管理職は英語が苦手で,しかもパソコンやインターネットが嫌いでやる気がないという現実がある。
・商品写真や商品解説内容の更新が日常化されていないと,成功には結びつかない
・なによりもコミュニケーション,交渉ができなければ商談は成立しない。そのコミュニケーション能力が高いハードルになっている。例えばインターネット・ショッピングの場合は顧客からのメッセージにこまめに返信する必要があり,そのレスポンスの早さが鍵でもあるがメールが日常化していないと客とのやり取りが進まなくなり,フェードアウトしてしまう。
・アリババでは,月額5万円らサービスをしており,英語や現地語の返信サービスといったオプションもある。その他業務代行や英訳を含めたコンサルタントサービスを展開しているが,業務を任せっぱなしでは進まないのが現状である。
・BRICsには良く売れる。

 こうやって話をまとめると,とにかくインターネット・ショッピングに進出しない手はないように思えてきた。

巨大市場・中国の攻略法を専門家に指南

 しかしいざインターネット・ショッピングを始めよう,世界にチャレンジしよう,といっても,各国の事情はばらばら。ここはターゲットを絞る必要があるだろう。そしてモノを売る,といったら,今はやはり中国。多くの中国人観光客が日本に訪れ,そしてデパートなどで大量に買い物をしている報道などを見るにつけ,彼らの琴線に触れるものを提供すれば,大ヒットにつながる可能性があるのではないだろうかと思える。

 とはいっても,なじみのない巨大な中国市場をどう狙ったらいいのだろうか? そこで,「中国人に売る時代!」の著者であり中国進出のコンサルティングなどを手掛けている中国市場戦略研究所代表の徐向東氏に話を伺った。