エフィシエント・パワー・コンバージョン社(EPC:Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は2018年6月4日、完全なクラス4ワイヤレス・パワー・キット「EPC9129」を製品化しました。このシステムは、6.78 MHz(最も低いISM帯)で動作し、最大33 Wを送信することができます。このキットには2つの受信器も備えています。2つとも出力が定格化されており、1つ目は5 W、2つ目は19 Vで27 Wを供給可能です。

このデモ・キットの目的は、効率の高いワイヤレス・パワー伝送にeGaN FETを使うための評価プロセスを単純化することです。EPC9129は、EPCの窒化ガリウム・トランジスタの高周波スイッチング能力を利用しているので、さまざまな動作条件下で最大電力効率80%〜90%のワイヤレス・パワー・システムを容易に実現できます。

ワイヤレス・パワー・システムEPC9129は、4枚の基板で構成されています:

・給電基板(送信器またはパワー・アンプ)のEPC9512(EPC8010、EPC2038、EPC2019を搭載)

・クラス4のAirFuel準拠の給電コイル(送信コイル)

・カテゴリー5のAirFuel互換の受信器EPC9514(EPC2016C搭載)

・カテゴリー3のAirFuel互換の受信器EPC9513(EPC2019搭載)

複数の受信器を表面上のどこに配置してもよいという能力と、表面上に置かれた複数の機器に同時に給電(または充電)する能力を備え、特に大電力の送信表面領域を対象とした用途では、高共鳴ワイヤレス・パワー伝送の人気が急速に高まっています。この最終用途は、携帯電話の充電から、携帯型のタブレット端末やノート・パソコンへの電力供給まで、急激に多様化し、進化しています。最大33 Wまで給電できるので、これらの用途のすべてをサポートします。

給電(アンプ)基板

給電基板は、オプションのハーフブリッジ構成(シングルエンド構成の場合)、またはデフォルトのフルブリッジ構成(差動構成の場合)のゼロ電圧スイッチング(ZVS)の高効率D級アンプで、ゲート・ドライバ、 発振器、およびプリレギュレータ用のフィードバック・コントローラを備えています。これによって、広い負荷範囲にわたってAirFuelクラス4規格で動作するので、規格認定試験を実施することができます。

アンプ基板は、ユーザーの既存のシステムでの評価用にEPC9512として別途購入できます。

受電(受信)基板

ワイヤレス・パワーのデモ・キットに含まれるカテゴリー5のEPC9514(19 V、27 W)とカテゴリー3 のEPC9513(5 V、5 W)の受電(受信)基板は、独自の給電基板を持っているか、または、複数の受信器を同時に動作させたいユーザーのために、別々に購入できます。これらの第1世代システムの効率は、送信器への入力から受信器の出力(エンド・ツー・エンド)までで約87%であり、アーキテクチャおよびGaN IC技術の将来の進化によって、この数値は95%程度に達するでしょう 。デモ・キットと同様に、これらの基板は、Bluetooth Low Energy(BLE)通信を除くAirFuel規格に準拠しています。

米国での参考価格と入手方法

ワイヤレス・パワーのデモ・システムEPC9129の単価は907.20米ドルです。

アンプ基板EPC9512は別途購入することもでき、単価は390.00ドルです。

受電基板の EPC9513とEPC9514も別途購入することができ、単価はいずれも168.75ドルです。すべての製品は、Digi-Key社のウエブサイト(https://www.digikey.com/en/supplier-centers/e/epc?WT.z_cid=sp_917_supplier)で購入でき即座に出荷されます。

EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメント・モード窒化ガリウム・オン・シリコン(eGaN)FETを初めて製品化しました。DC-DCコンバータ、 ワイヤレス・パワー伝送、 包絡線追跡、RF伝送、パワー・インバータ、リモート・センシング技術(LiDAR)、 D級オーディオ・アンプ などの用途で、パワーMOSFETを置き換えられます。ウエブサイトは、http://epc-co.com/epc/jp/です。eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。