技術の祭典 テクノロジーNEXT 2019

“ポストGAFA”時代のデータ活用を左右 情報銀行は離陸するか 2019年春に事業開始 有力企業が参集し事業モデルを一気に披露

米GAFAに象徴される、プラットフォーマーへのデータ一極集中によるデジタル広告の付加価値向上と市場拡大の流れに大きな転換点が訪れた。個人情報の流出を避けるために個人自らが自己の情報を管理しながら、企業がそれら個人情報に関わるデータを活用して公正な競争環境を維持しながら成長する仕組みを作ろうと、今、世界中が動き出している。日本では2019年春、個人情報の新たな流通、活用を促進する「情報銀行」制度が始まる。“データ時代の銀行業”へ金融、広告、電力などさまざまな業界から大手企業が名乗りを上げる。データ産業の育成につながるのか、消費者の支持は得られるのか。関係者の示す展望、当事者の示す戦略などを踏まえ、徹底議論で占う。

開催概要

開催日時 2019年5月30日(木) 10:00~17:00(開場 9:30予定)
会 場 ホテル雅叙園東京(東京・目黒)
東京都目黒区下目黒1-8-1 MAP ↗

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プログラム

情報信託機能をめぐる検討の経緯と課題~消費者起点のデータ流通を支える「信頼」の構築へ向けて~

個人情報保護法の改正、EUとの域外データ移転の相互認証を経て、日本でもようやく、消費者起点でのパーソナルデータの流通・利活用への取り組みが本格化しつつある。情報信託機能は、消費者本人によるコントロールの実効性を高め、パーソナルデータの保護と利活用を両立させるためのしくみである。情報信託機能の担い手には、利用者と社会からの高度の「信頼」が求められるが、「情報信託機能の認定に係る指針」及び日本IT団体連盟による認定スキームは、そのような「信頼」を重層的に構築するよう、マルチステークホルダープロセスにより進められてきた。本講演では、わかりやすいユーザインターフェースの提供、消費者保護の枠組み、データ倫理審査会などの特徴を紹介し、残された課題について論じるとともに、Society 5.0の実現ヘ向けた情報政策・情報通信政策全体への示唆についても考えることにしたい。

  • 宍戸 常寿 氏

    東京大学大学院
    法学政治学研究科教授

    宍戸 常寿 氏

    専門は憲法、情報法。東京都立大学法学部助教授、一橋大学法学研究科准教授などを経て現職。著書に『ロボット・AIと法』(共編著、2018年)、『メディア判例百選(第2版)』(共編著、2018年)など。現在、情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会座長、一般社団法人日本IT団体連盟監査諮問委員会委員長のほか、第32次地方制度調査会委員、総務省情報通信審議会専門委員、一般財団法人情報法制研究所理事など。

「情報銀行」に関する取組みについて

デジタル技術の発展によって多様なデータの流通が可能となり、その活用を通じた革新的なサービスの創出によって国民生活の利便性向上や持続的な経済成長が期待される。特に個人データについては、個人の関与の元でデータの流通・活用を進めることが重要であり、そのための仕組みとして「情報銀行」と呼ばれるモデルが有効と期待されている。総務省では、この「情報銀行」を個人が安心して利用できるよう、認定指針の策定や実証事業の実施などの環境整備を進めており、こうした取組の最新動向を紹介する。

  • 今川  拓郎 氏

    総務省
    情報流通行政局 情報通信政策課長

    今川 拓郎 氏

    東京大学大学院修士課程修了。ハーバード大学経済学博士。1990年に郵政省入省後、大阪大学大学院国際公共政策研究科助教授、総務省情報通信経済室長、地上放送課企画官、地域通信振興課長、情報流通振興課長等を経て現職。専門は、情報経済学、産業組織論、都市経済学等。著書・論文多数。静岡県出身。

情報銀行認定指針に関する紹介及び情報銀行普及のポイント~情報銀行認定の説明、生活者の意識革命を起こすには!~

現在、情報銀行に興味を持つ企業の関心事である認定に関して、唯一の認定団体であるIT連、情報銀行推進委員会から説明を行う。また、同委員会では情報銀行を社会に普及させる活動も大きな目的と考えている。そのポイントにも触れたい。

  • 井上 貴雄 氏

    日本IT団体連盟
    情報銀行推進委員会委員長 情報信託機能普及協議会会長

    井上 貴雄 氏

    専門はデータ流通分野における活用、データベース・マーケティング(DBM)、CRMをテーマに多くの企業のコンサルを行ってきた。また、日経BP社と協同でビッグデータの普及に寄与。最近では、情報銀行(情報信託機能)の認定、普及に対して取組を行っている。現在、情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会委員などに従事し、現職にいたる。

昼食休憩(お弁当を用意します)

情報銀行を活用した新たな旅のスタイル構築と社会課題の解決

JTBは自社のビジネスのあり方を、顧客課題に留まらず、社会課題までを包含した課題の解決へと進化させようとしており、「第三の創業」と称して経営改革を推し進めている。その旗印となっているのは、「Digital × Human Touch(デジタルとヒューマンタッチの融合)」というビジョンだ。CPS(Cyber Physical System)と表現される最先端デジタル技術とJTBの強みであるヒューマンタッチの融合により、どのような価値を創造するのか。その進化の"カギ"となるのが、デジタル企業(技術)と旅行業に携わった中で培った、人の気持ちに寄り添ったホスピタリティの融合である。情報銀行(デジタル)とホスピタリティ(お客様の希望や要望を叶える)の融合で新たな旅のスタイルを構築し、社会に貢献していく可能性を語る。

  • 黒岩 隆之 氏

    JTBコミュニケーションデザイン
    営業推進部 アカウントプロデュース局 アカウントプロデュース課 チーフマネージャー

    黒岩 隆之 氏

    1993年(株)日本交通公社入社、団体旅行新宿支店配属後、17年間、企業営業を担務(社員旅行、報奨旅行、視察旅行、イベント、販売促進等)、2009年にエコポイント事業のJTB内の総責任者として、事業展開を行う。2011年(株)JTB法人東京マーケティング部に配属、環境マーケットにおける国策に連動した、新たな事業領域の拡大と地域貢献(活性)を創造するプロデューサーに着任。2011年12月に(株)日本ユニシスと協業で、EV・PHVユーザー向けの充電課金認証会員サービス事業を起ち上げ、普通充電器(目的地充電網)の販売・設置事業を開始。2012年10月15日より会員サービス事業も開始する。同時に、EV・PHVを活用した、EVモビリティ観光活性事業も展開。環境省の地球温暖化対策事業(技術開発事業)で、鎌倉でのEVバイクのバッテリーシェアリング実証事業、地域における市場メカニズムを活用した取組モデル事業で、観光アプリを活用した京都クレジットの流通メカニズム構築実証事業なども手掛ける。現在は、観光分野におけるMaaS、情報銀行の社会実装等、JTBが進める地域交流事業と最新のテクノロジー及びシステム(仕組み)の融合で、社会課題の解決と社業の両輪に資するJTBの第三の創業に向けた取組を行っている。2018年4月より現職

AIとBIGDATAを活用した信用スコアがデータビジネスを変える ~J.Scoreが日本の今後のデータビジネスを牽引する

  • 大森 隆一郎 氏

    J.Score(ジェイスコア)
    代表取締役社長CEO

    大森 隆一郎 氏

    大阪大学法学部卒業後、旧富⼠銀⾏(現みずほ銀⾏)⼊⾏。自ら希望して個人(リテール)部門を長く歩く。特に、リテールビジネスの企画経験が豊富で、数々の新商品・サービスを⽣み出し、⼤半がみずほ銀⾏のインフラに。J.Scoreのビジネスモデルも⾃らがリーダーとして企画推進し、⽴ち上げた。2015年、みずほ銀⾏執⾏役員に就任。2016年11⽉より、株式会社J.Score 代表取締役社長CEO。

生活者へ快適で安心・安全な暮らしを提供するヘルスケアサービス ~IoTを起点とした情報銀行事業にむけて

DNPは生活者が、”安心・便利・嬉しい”と感じる情報銀行事業を多様な分野において展開していく。これまでの情報銀行の調査実証に続き、ヘルスケア領域において生活者が”楽に楽しく健康な生活”や、“初めて巡り合うコト体験”を享受する世界観を体感・実感してもらうための、新たなビジネスを検討している。また情報銀行事業は、事業者、団体においても、業界や企業を超えたデータ利活用による効用の最大化や、新サービス創出にもつながることになると考えている。現在検討中のヘルスケア向け情報銀行事業の構想を例に、様々なIoTデバイスやサービスを起点とした情報銀行が、いかに生活者に安心安全で新たな経験を作りうるか、また事業者に対し新たなデータ利活用環境によるビジネスが創出されるかについて展望を説明する。また、ヘルスケア向け情報銀行事業の将来的な展開についても言及し、情報銀行が社会に与えうる影響についても説明をする。

  • 吉田 新吾 氏

    大日本印刷
    ABセンター コミュニケーション開発本部 情報銀行推進ユニット アプリケーションビジネス推進部

    吉田 新吾 氏

    2008年慶応義塾大学政策・メディア研究科修了。2008年 東芝にてテレビの研究開発に従事。2014年、内閣官房IT総合戦略室にてマイナンバーカード関連のシステム構築、展開や、レセプトの審査支払システムの改革案策定等に携わる。2017年、(一財)アグリオープンイノベーション機構にて、農業分野のオープンイノベーションを推進する会員組織の立ち上げ、農業の先端研究所AOI-PARC(静岡県沼津市)での共同研究の立ち上げを実施。2019年より、大日本印刷にて情報銀行の事業化に従事。

データ駆動型社会のデザインとマネジメント

政府や企業のみならず、個人や小規模組織からも価値のあるデータを提供することが可能になり、多様なデータを循環させて価値を創出するデータ循環型社会に世界は変化しつつある。データは価値を生み出す手段であり、そのデータを何のために、どのように活用するかを明らかにし、様々な利害関係者と共にその仕組みを実現することが重要だ。本講演ではデータ駆動型社会のデザインとマネジメントについて議論したい。

  • 神武 直彦 氏

    慶應義塾大学大学院
    システムデザイン・マネジメント研究科 教授

    神武 直彦 氏

    大学院修了後、宇宙開発事業団入社。ロケットの研究開発と打上げ、人工衛星と国際宇宙ステーション搭載ソフトウェア独立検証に従事。欧州宇宙機関研究員、宇宙航空研究開発機構主任開発員を経て、2009年より慶應義塾大学准教授。現在、Multi-GNSS (Global Navigation Satellite System) Asia Steering Committee Member、ロケーションビジネスジャパン実行委員長。データポータビリティ、情報銀行、スポーツデータなどデータ利活用に関する各種委員。アジア工科大学院招聘教授。

海外のデータポータビリティ制度とビジネスの動向

GDPR(EU一般データ保護規則)で「データポータビリティ権」が創設され、EU市民の個人データを取扱う企業は本人のリクエストに応じて、データを機会可読なフォーマットで本人に提供したり、他の事業者へ転送したりすることが義務づけられた。米国カリフォルニア州においても、類似の法律が成立している。企業はこうした制度にどのように対応しているのか、新たなビジネス機会は生まれているのか等、その動向を紹介する。

  • 小林 慎太郎 氏

    野村総合研究所
    ICTメディア・サービス産業コンサルティング部 パブリックポリシーグループマネージャ-/上級コンサルタント

    小林 慎太郎 氏

    専門はICT公共政策・経営。官公庁や情報・通信業界における調査・コンサルティングに従事。情報流通が活発でありながら、みんなが安心して暮らせる社会にするための仕組みを探求している。著書に『パーソナルデータの教科書~個人情報保護からプライバシー保護へとルールが変わる~』(日経BP)がある。

パネルディスカッション情報銀行 普及のための方策と課題の解決策~消費者、事業者などそれぞれの立場で~

情報銀行が実際に普及するために必要な方策や、情報銀行が抱えているリスク、特に個人消費者が直面する可能性のあるメリットとデメリットなどについて、情報銀行当事者や消費者代表も交えてディスカッションしていく。(仮)

  • 勝島 史恵 氏

    日本IT団体連盟
    情報銀行推進委員会 普及促進分科会分科会長

    勝島 史恵 氏

    15年にわたり事業者向けのデータベースマーケティング、CRMなどのコンサル業務を経て、5年前よりVRMの思想をいち早く具体化してきた。現在は、その思想の発展的な形である情報銀行の市場形成活動を普及推進分科会長として推進中にある。生活者への安心・安全・利便性を追求した情報銀行の普及方針を様々なステイクホルダーからの意見収集活動を行い、実践している。

  • 黒岩 隆之 氏

    JTBコミュニケーションデザイン
    営業推進部 アカウントプロデュース局 アカウントプロデュース課 チーフマネージャー

    黒岩 隆之 氏

  • 森田 弘昭 氏

    マイデータ・インテリジェンス
    取締役執行役員COO

    森田 弘昭 氏

    広告代理店の営業を経て、1998年電通テック入社。 銀行、クレジットカード会社、2005年から株式会社電通にて不動産会社、 大手流通チェーンを中心に「デジタル」「CRM」「プロモーション」 領域で、数多くのプロジェクトをプロデュース。2011年電通テックにて、顧客企業のオウンドメディア、 SNS、デジタルプロモーション等の戦略・実装に携わり、デジタルマーケティングセンター長、 ID事業室長を歴任。2018年9月より株式会社マイデータ・インテリジェンス  取締役執行役員COOに就任。生活者のパーソナルデータ預託を受け、安心安全にデータ流通を行う基盤を柱に、生活者と企業をつなぐ新たなエコシステム構築を目指す。

  • 古谷 由紀子 氏

    サステナビリティ消費者会議
    代表

    古谷 由紀子 氏

    博士(総合政策)、サステナビリティ消費者会議代表、中央大学経済研究所客員研究員(2019年~)。企業の品質・コンプライアンス等委員会の社外委員、財務省、総務省「情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会:」等に参加。主な著作物には、「消費者志向の経営戦略」芙蓉書房出版(2010年)、「現代の消費者主権」芙蓉書房出版(2017)、主な論文には「企業の消費者教育の意義と責任」日本経営倫理学会(2017年)がある。

  • 日経BP
    トレンドメディア局長 日経クロストレンド発行人

    杉本 昭彦

    1991年日経BP社に入社。調査部門などを経て、雑誌「日経ネットナビ」、日本経済新聞社東京編集局産業部などでインターネット業界の取材を長年続ける。2007年の「日経ネットマーケティング」(11年より日経デジタルマーケティングに誌名変更)創刊時より副編集長、13年4月より編集長。14年1月より「日経ビッグデータ」(2014年3月創刊)編集長。18年4月より日経クロストレンド開発長 兼 日経クロストレンド副編集長、19年4月より現職。日本ディープラーニング協会G検定(ジェネラリスト検定)合格

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