技術の祭典 テクノロジーNEXT 2019

ロボット×ディープラーニングの最前線 学習する機械へ、ロボットへのAI応用の最新動向、GANから深層強化学習まで

これまで画像認識や音声認識などで革新的成果を出してきたディープラーニング技術が、ロボットの領域にまで広がろうとしています。

 この分野ではファナック+Preferred Networksが先行した取り組みを見せていましたが、ここにきて大手ロボットメーカーやAIベンチャーなど多くの企業が、深層学習技術のロボットへの応用に取り組むようになってきました。本物の写真のような画像を生成できる「GAN」などの深層生成モデルをロボットの模倣学習に応用する取り組み、深層強化学習を柔軟物や建機の制御に適用する取り組み、動作計画技術を応用して学習データを自動生成する取り組みなど、さまざまなアプローチが試みられ始めています。

 従来、ロボットのティーチング(教示)作業には多大なコストを要していました。しかし、ディープラーニングのような機械学習ベースの技術が実用フェーズに入れば、ティーチングのコストは劇的に下がります。これまで自動車・電機など多大な投資ができる分野でしか導入が進んでいなかったロボットが、一気にさまざまな業種に広がる可能性があります。Preferred Networksのように、ディープラーニング技術を応用して家庭向けロボットの開発に取り組む企業も出てきています。

 本セミナーでは、そうした革命前夜のロボット向けディープラーニング技術について、製品化を見据えて取り組んでいる大手ロボットメーカーやスタートアップ企業などが一堂に会し、技術の最前線について解説します。

開催概要

開催日時 2019年5月27日(月) 10:00~16:35(開場 9:30予定)
会 場 ホテル雅叙園東京(東京・目黒)
東京都目黒区下目黒1-8-1 MAP ↗

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プログラム

ご挨拶

  • 日経Robotics
    編集長

    進藤 智則 氏

深層強化学習でロボットアームや建機を自動化

東京大学松尾研究室発のAIベンチャーであるDeepXは、幅広い産業のさまざまな機械の自動化技術を開発している。具体的には、深層強化学習技術をはじめとしてさまざまな技術を活用して、現場への適用を見据えて、食品のような非定型でやわらかいもののピッキングや土木建設重機の操作の自動化を目指している。本講演では、DeepXの開発事例について解説する。

  • 那須野 薫 氏

    DeepX
    代表取締役

    那須野 薫 氏

    DeepX代表取締役。東京大学工学部システム創成学科卒業後、同大学大学院工学系研究科修士課程を工学系研究科長賞を受賞し卒業。松尾研究室の博士課程在籍中に、人工知能の技術を応用して日本の産業に貢献したいという思いから2016年にDeepXを創業し、代表取締役に就任。

ディープラーニングでロボットアームを制御するマルチモーダルAIロボット

デンソーウェーブとエクサウィザーズは、人協働ロボット「COBOTTA」とディープラーニング技術を融合させ、粉体の秤量のような不定形物を対象とする作業を、複雑なプログラムを組むことなく実現する仕組みを構築した。本講演では、内部で用いているディープラーニング技術、さらには学習データの作成方法を紹介する。

  • 澤田 洋祐 氏

    デンソーウェーブ
    FA・ロボット事業部 製品企画室 室長

    澤田 洋祐 氏

    1985年に日本電装(現:デンソー)に入社。1992年に産業用ロボットの事業化に加わり、開発、国内営業、サポートセンターを経て、2004年からデンソーロボットの欧州拡販体制を構築するためにDENSO EUROPE B.V.(オランダ、ドイツ)に7年間出向。2011年より株式会社デンソーウェーブ 製品企画室にて新製品の企画及びカスタマーサポートを担当している。

  • 浅谷 学嗣 氏

    エクサウィザーズ
    Robot Tech部 部長

    浅谷 学嗣 氏

    大阪大学大学院修士課程修了。人工知能を独学で習得し、Deep Learningを用いた筋骨格モデリング・DNA解析・動画像解析・ロボット制御などの研究を行う。2015年12月、人工知能研究会(現AIR)の立ち上げを行い、現在も幹事として活動。大阪大学大学院在学中の2016年6月、株式会社エクサインテリジェンス(現・株式会社エクサウィザーズ)に入社。

昼食休憩(お弁当を用意します)

深層学習で切り拓くパーソナルロボットの未来

Preferred NetworksはCEATEC JAPAN 2018においてパーソナルロボット分野への挑戦を表明すると同時に、「全自動お片付けロボットシステム」を展示した。この展示の背後には、深層学習技術を応用した画像解析や自然言語処理などの技術が利用されている。果たして深層学習の技術はロボットの未来を変えることができるのか。本講演ではPreferred Networksが進める深層学習とロボットの研究開発、そしてこれらの技術がどのように パーソナルロボットへと結びついていくのかについて解説する。

  • 海野 裕也 氏

    Preferred Networks
    執行役員 ロボットソリューションズ担当VP

    海野 裕也 氏

    2008年、東京大学大学院修士課程修了。同年、日本アイ・ビー・エム入社。2011年、Preferred Infrastructure入社。2016年、Preferred Networks入社。自然言語処理、テキストマイニング、機械学習、パーソナルロボットの研究開発に従事。オープンソースの深層学習フレームワークChainerのコミッター。著書に「深層学習による自然言語処理」(講談社)

GANを用いて人の動作を真似る敵対的模倣学習

リコーはサービスロボット事業への参入を見据え、人の動作を模倣できる機械学習技術を独自に開発した。画像の生成などの用途で成果を上げている「GAN(敵対的生成モデル)」を、ロボットの摸倣学習に応用した。本技術では、従来の深層強化学習技術と比較し、環境中での試行回数・学習時間を大幅に低減することができる。本講演では、技術を開発した研究者が自らその全体像を解説する。

  • 佐々木史紘 氏

    リコー
    イノベーション本部 システム研究センター デジタルコラボレーション研究室 サービス・ロボティクス研究グループ

    佐々木史紘 氏

    2006年、株式会社リコーに入社。同年より、マルチ・ファンクション・プリンターに搭載されるASICの開発に従事。2013年、画像認識技術開発を開始。翌年よりメリーランド大学客員研究員。2016年、ロボット制御向け機械学習技術開発を開始。現在に至る。

産業用ロボットやFA機器のタクトタイム短縮を深層強化学習により実現

三菱電機はスマートファクトリーへの適用を想定し、FA機器をAIで制御する技術を開発している。本講演では、三菱電機の開発したAI「Maisart」の様々な取り組みを紹介すると共に、FA機器、特にロボットに適用するAI技術に焦点を当てる。経路計画技術などで生成したロボットアームの軌道を、深層強化学習技術により最適化し、スムーズな軌道を実現するとともにタクトタイムの短縮を実現する技術などについて解説する。

  • 毬山 利貞 氏

    三菱電機
    情報技術総合研究所 知能情報処理技術部 機械学習技術グループマネージャー

    毬山 利貞 氏

    東京工業大学大学院総合理工学研究科にて脳の情報処理機構の研究に従事し、2010年に博士(理学)を取得。2009年より物流機器メーカーにて、機械学習・最適化手法を用いたマテリアルハンドリングシステムの研究開発に取り組む。2016年から三菱電機㈱に入社し、情報技術総合研究所 知能情報処理技術部 機械学習技術グループのグループマネージャーとして、機械学習技術の研究開発に従事。日本神経回路学会理事。

ディープラーニングと動作計画技術を融合、動く台車からのピッキングを実現

日立製作所は、物流用途向けにディープラーニング技術と動作計画技術を組み合わせた物体ピッキング技術を開発した。動作計画技術などを活用して教師データを自動生成することで、ロボットアームと障害物との干渉の影響を踏まえた学習が可能となる。さらに、英エディンバラ大学との連携により、台車の動きを止めることなく物体をピッキングできるようにした。本講演では、本技術を詳細に解説しつつ、関連技術を併せて紹介する。

  • 木村 宣隆 氏

    日立製作所
    研究開発グループ 知能情報研究部 主任研究員

    木村 宣隆 氏

    2005年、東京工業大学大学院理工学研究科機械物理工学専攻修士課程修了。同年、日立製作所入社。2016年より同主任研究員。2017年に同社在籍のまま東京大学大学院工学系研究科精密工学専攻博士課程修了、現在に至る。移動作業ロボットの実用化に興味を持ち、ロボットビジョン、行動計画、それらを応用したアプリケーションの研究に従事。博士(工学)。

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