パーツベンダーとも密接な関係づくり

 一般的なBTOはある程度のアイテムから選ぶが、マウスコンピューターでは特別なカスタマイズにも応じ、それがアイテムとして増えていく。本社マーケティング本部製品部の林田奈美氏は語る。

 「お客様の要望や不満を受けて仕様や機能を改善したり付加したりすることはよくあります。動かしやすいように後ろ側だけキャスターを付けたり、取っ手を付けたデスクトップパソコンは、お客様の声から生まれました。ゲームパソコンのG-Tuneは機能だけでなく、ビジュアルも求められるので、内部のパーツをLEDで光らせたいユーザー向けに、ガラスサイドパネルのオプションも作りました。それに合わせ、徐々に内部のネジやケーブルも黒一色で統一するなど、見栄えがよくなる色に改良しています」

 飯山工場でパソコンを組み立てるサービス「組立ワークショップ」や、東京都内のイベントなどで行われる組み立て体験で直接ユーザーと触れ合うことで、ニーズの把握や製造部門のスキル向上にも役立っていると林田氏は続けて語る。

マウスコンピューター マーケティング本部 製品部の林田奈美氏
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 企業からはさまざまな特注のBTOを求められるケースもある。あるネットカフェチェーンから1000台もの注文が入ったことがあった。「ネットカフェではお客様が退室した後、自動的に履歴やダウンロードデータを消去するソフトを入れる必要があり、キッティングが大変でした。国内工場でなければ、対応は難しかったと思います」と林田氏。

 「このケースではマザーボード側も設定しないといけないので、いったん組み立てた上で動作確認し、マザーボードを取り出してから設定して戻す作業に時間がかかりました」と小林氏は当時の苦労を語る。

 このようにマウスコンピューターでは、必要なソフトのインストールとキッティングにも柔軟に対応している。

 開発部門でもいち早く顧客のニーズに応えるべく、新技術や新しいパーツの導入を日々、検証している。開発部主任の古安華氏は、こう語る。

 「より高いレベルのBTOパソコンを提供するためには、新パーツが出るのを待っているだけではいけません。こちらから積極的にパーツメーカーに関わり、情報を集め、共同開発する必要があります。私は中国語も英語もできるので、中国・台湾のパーツメーカーとの関係を深めるようにしています」

マウスコンピューター 開発本部 開発部 主任の古安華氏
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 工場に開発部門があることで、新技術の採用や改良がスピーディーにできる。品質ミーティングを毎週開き、顧客のニーズや不満も検証している。例えば有機ELディスプレイを採用したG-Tuneは、顧客の要請に応えたものだ。最近は、教育向けのハードウエアのセキュリティや、ストレージのセキュリティに対する要求が増えているという。

 マイクロソフト社が掲げる「Modern PC」に沿った改良も進めている。また、マウスコンピューターの登録商標である狭額縁「ナローベゼル」は、すでに製品の半分を占めるようになった。現在は、より日本らしいキーボードをデザイン中だという。

 飯山工場を中心とした製造、製品、開発部の連携によって、希望した通りのスペックで手元に届くマウスコンピューターのBTOパソコンは、日々進化しているようだ。

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